【決算レポート】ガンホー、第4四半期(10~12月)の売上高は8四半期ぶりの300億円台乗せに Gravityの「Ragnarok」関連タイトルのグローバル展開が寄与
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>の2022年12月期の第4四半期(10~12月)の連結決算は、子会社Gravityの展開する「Ragnarok」関連タイトルのグローバル配信による増収が業績をけん引し、四半期ベースの連結売上高は8四半期ぶりに300億円台に乗せた。
売上高330億3300万円(前年同期比29.8%増)
営業利益77億5100万円(同20.3%増)
経常利益72億7800万円(同10.0%増)
最終利益60億8700万円(同39.9%増)
主力の『パズル&ドラゴンズ』(以下『パズドラ』)は、大感謝祭の実施や季節イベント、コラボイベントの実施により、MAU(月次アクティブユーザー数)が引き続き堅調に推移した。
続く2023年12月期も年末年始にかけて「ジョジョの奇妙な冒険」との初コラボを開催していたように、有名IPとのコラボイベントを含む様々なイベントを実施することでMAUの活性化を図るとしている。
この四半期の残念なニュースは、昨年9月28日(Steamは10月5日)にサービスを開始したPS5・PS4向け多人数参加型サバイバルアクションゲーム『DEATHVERSE:LET IT DIE』の今年7月19日付でのサービス停止が発表されたことだろう。
本サービスは、プレイ人数を起因とするマッチングやラグの問題などの根本的な解消には至らない状況となっているため、一時サービスを停止して再開発を行うことが決定した。
このサービス停止や再開発の費用負担が2023年12月期は業績面に影響してくることも予想されるところだ。
新作パイプラインは5本となっており、前四半期から変化がなかった。なお、これはスマートフォン向けと家庭用ゲーム機向けを合算した数字となっている。
子会社Gravityの展開する「Ragnarok」関連タイトルは、2022年11月15日より、北米で『Ragnarok Begins』のモバイル・PC向けでの配信を開始したほか、東南アジアなどの地域での『Ragnarok Monster's Arena』のモバイル向け配信を12月8日より開始した。
さらに2023年に入ってからは、韓国での『Ragnarok X:Next Generation』のモバイル向けのサービスを1月5日より開始している。
なお、2023年第2四半期に『Ragnarok Origin』の東南アジアなどグローバル向けの配信を予定するなど、2023年12月期も「Ragnarok」関連タイトルのグローバル展開が継続して行われていく予定だ。
なお、2023年12月期通期の連結業績見通しは非開示。同社はコンテンツ関連の新規性の高い事業を展開しており、短期的な事業環境の変化が激しいことなどから、業績の見通しについては適正かつ合理的な数値の算出が困難であるため、としている。
会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森下 一喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765