エイチーム、第2四半期(8~1月)決算は営業黒字転換を達成 関係会社株式の譲渡に伴う減収と特別損失の計上で通期予想を下方修正

  • エイチーム<3662>は、3月10日、2023年7月期の第2四半期累計(8~1月)の連結決算を発表、エンターテインメント事業での『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』のサービス終了と、既存ゲームアプリのダウントレンドにより減収となった。

    ただし、各事業の損益の改善に加え、前期に解約したオフィスなどの賃料の減少などにより、営業利益と経常利益は黒字転換となった。

    なお、最終損益が損失計上となっているのは、関係会社株式売却損失引当金繰入額の計上などによる特別損失1億73000万円を計上していることも影響している。

    売上高144億7400万円(前年同期比3.4%減)
    営業利益2億1000万円(前年同期11億4300万円の赤字)
    経常利益2億1900万円(同11億3600万円の赤字)
    最終損益1億5100万円の赤字(同7億2900万円の赤字)

    各セグメント別の状況は以下のとおり。

    ①ライフスタイルサポート事業 売上高92億6600万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益9億2100万円(同188.8%増)
    売上高は、引越し関連事業の一部である新電力会社および通信事業者への送客事業において、資源価格の高騰や通信関連市場における顧客獲得競争の激化など、市場環境の変化に伴う取引先への送客制限および送客停止が影響するも、車の査定・買取サイトの「ナビクル」および人材メディア事業が集客強化により引き続き好調に推移し、全体としては前年同期比で増加となった。

    セグメント利益は、主に金融メディア事業でのWebマーケティングの運用改善による増益に加え、引越し関連事業の一部で一時的に取引が発生し、全体では前年同期比で大きく増加した。

    ②エンターテインメント事業 売上高27億7900万円(同15.8%減)、セグメント利益1億円(前年同期8億9700万円の赤字)
    売上高は、既存ゲームアプリにおいて季節イベントおよび周年イベントを開催するも前年同期比では減収となったことに加え、2022年11月にリリースした『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』が2023年1月11日にサービス終了となり、全体としても前年同期比で減少となった。

    セグメント利益については、引き続き既存ゲームアプリの効率的な運営を進めるとともに、新規ゲームアプリへの開発投資は進めているものの前年同期ほどの投資規模に至らず開発投資コストが減少したため、前年同期比で大きく増加した。

    ③EC事業 売上高24億2800万円(同3.3%減)、セグメント損益2億6600万円の赤字(前年同期6200万円の赤字)
    売上高は、「lujo(ルジョー)」およびペットフードブランド「Obremo(オブレモ)」において新規獲得件数が増加となるも、自転車専門通販サイト「cyma-サイマ-」では引き続き中国のロックダウンおよび円安・資源価格の高騰に伴うメーカーの値上げの影響で減収となり、全体では前年同期比で減少となった。

    セグメント損失は、「cyma-サイマ-」の減収に伴う減益および「Obremo(オブレモ)」への投資拡大により、前年同期比で増加した。

    ■通期予想は売上高と最終損益を下方修正
    2023年7月期通期の連結業績予想については、関係会社株式の譲渡に伴う減収と特別損失の計上もあって、以下のとおり修正している。

    売上高280億円(前期比11.9%減)
    営業利益5億円(前期2億9800万円の赤字)
    経常利益5億円(同2億1900万円の赤字)
    最終利益ゼロ(同13億3700万円の赤字)

株式会社エイチーム
https://www.a-tm.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エイチーム
設立
2000年2月
代表者
代表取締役社長 林 高生
決算期
7月
直近業績
売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3662
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