【ゲーム株概況(3/28)】米ハイテク株安を受けて全面安商状 訴訟提起されたenish、目標株価引き下げの任天堂安い 短期資金流入のカバー反発

3月28日の東京株式市場では、日経平均株価は小幅続伸。前日比41円38銭高の2万7518円25銭でこの日の取引を終えた。金融不安への過度な警戒感が後退し、銀行業や証券業など金融株に買い戻しが入った。円高が重しとなり、一時はマイナス圏に沈む場面もあったが、その後は切り返した。また、米国でのハイテク株の下落を嫌気し、指数寄与度の大きい半導体関連が下げた。

こうしたなか、ゲーム関連株を見るとほぼ全面安商状となった。米国でハイテク株が下落したことを受けて、日本国内ではゲーム関連も軟調に推移したようだ。ギークス<7060>やGFA<8783>、モイ<5031>、ANYCOLOR<5032>、バンク・オブ・イノベーション<4393>などが大きく下げた。

また、enish<3667>が大幅反落。ブロックチェーンゲーム『De:Lithe Φ (ディライズ ファイ)』の受託開発を巡って、HashPaletteより訴訟を提起されたと発表したことが材料視された。原告は、不当利得返還請求として、enishに対して受領済みの業務委託料1億7600万円の返還を求めているが、同社では、原告の開示内容は認識に反すると認識しているとした。

他方、昨日上場したカバー<5253>が反発。前日は初値形成後、大口の売り注文が出たことをきっかけに大きく下げていた。この日は個人投資家を中心に短期資金による買いが入ったとの見方が出ている。初値が公開価格を大きく上回ったことでロックアップの解除された一部株主が売却に動いたとの観測も出ていた。

このほか、エディア<3935>、ボルテージ<3639>、イマジニア<4644>、アクセルマーク<3624>なども高い。

なお、任天堂<7974>が小幅安。証券会社2社による目標株価の引き下げが観測された。野村證券が同社株のレーティング「2」の継続とし、目標株価を6400円から5600円に引き下げた。みずほ証券も同様にレーティング「買い」の継続とし、目標株価を8200円から6900円に引き下げた。

任天堂株の動きにはほとんど関係ないだろうが、東洋建設が任天堂の創業家の資産運用会社の「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)」による株式の大量買付をめぐり、金融商品取引法や外国為替及び外国貿易法、不正競争防止法などに違反の疑いがあるとして関係省庁に情報提供を行ったと発表した。

 

■ゲーム関連株一覧

 

株式会社enish
http://www.enish.jp/

会社情報

会社名
株式会社enish
設立
2009年2月
代表者
代表取締役社長 安徳 孝平
決算期
12月
直近業績
売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3667
企業データを見る
任天堂株式会社
http://www.nintendo.co.jp/

会社情報

会社名
任天堂株式会社
設立
1947年11月
代表者
代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
決算期
3月
直近業績
売上高1兆6016億円、営業利益5043億円、経常利益6010億円、最終利益4327億円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7974
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