【サービス終了、その瞬間】バンダイナムコENT『ガンダムエリアウォーズ』…11年戦争ここに終結! 戦場を生き延びたプレイヤー達は刻の涙を見る
スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。
gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。
それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。
そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。
今回は、2023年3月30日をもってサービス終了となったバンダイナムコエンターテインメントの『ガンダムエリアウォーズ』をピックアップした。
◆バンダイナムコENT『ガンダムエリアウォーズ』(Since 2011 to 2023)
まずは『ガンダムエリアウォーズ』の概要に触れよう。
本作は人気コンテンツ「機動戦士ガンダム」シリーズを題材にしたシミュレーションゲーム。ミッションを遂行し、相手軍のモビルスーツの撃破や拠点制圧、モビルスーツの獲得などで、自身の部隊を強化・拡大していく内容だ。
2011年9月よりサービスを開始しており、サービス開始から約11年半でのサービス終了となった。
◆サービス終了の1週間前からプレイ開始…有終の美を見届ける
サービス終了となる3月30日からさかのぼって、3月24日から『ガンダムエリアウォーズ』にログインした。ここからは、その模様をお届けよう。
【3月24日】
今回取り上げる『ガンダムエリアウォーズ』だが、2011年リリースということで、実に約11年半という長寿タイトルである。
11年と言ったら、純真無垢な小学1年生が学ラン反抗期、すなわち高校2年生になる歳月であり、配信当時31歳だった筆者もすっかり43歳になってしまった…震える。
『ガンダム』シリーズ元祖となる『機動戦士ガンダム』は1979年にアニメ放送を開始。そして世界一どうでもいい情報だが、筆者も1979年生まれなので『ガンダム』とはタメなので、シリーズに対する思い入れはマニアほどではないがあると思う。
前置きが長くなったが、早速『ガンダムエリアウォーズ』をインストールしようか。
筆者、行きまーす!
最近のアプリと違って、サクッとゲームデータのダウンロードができた。最新のスマホを持っていない筆者にとってこれはありがたい。
とっておきのサラダを作ってくれるメカニックマンのアストナージさんがチュートリアルを担当。どうやら筆者にモビルスーツの支給許可が下りたようで、好きなMSを1機手配してくるようだ。
ここでまだ世界一どうでもいい情報として、筆者のフェイバリットMSは『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するケンプファー。だけどリストの中にケンプファーはなかったのでヘビーガンを選んだ。
なぜヘビーガンかと言えば、筆者の三大好きなキャラクター(※)の1人である『機動戦士ガンダムF91』のビルギットさんの搭乗機だから。「俺が牽制するから、貴様が落とせ!」と筆者も言いたいのだ。
※残りの2人は『機動戦士Vガンダム』のオデロ、『機動武闘伝Gガンダム』のチボデーです。
その後、アストナージさんから模擬戦やら強化のやり方などゲームプレイの基礎を教わったり、MSとパイロットがゲットできる初回ガシャを回したり。
最後にユーザー名の入力だ。ヘビーガンを選んだんだからビルギットにする流れだが、ここはクランプ中尉でしょ!
クランプ中尉は『機動戦士ガンダム』第20話「死闘!ホワイト・ベース」で、爆弾を仕掛けたガラス越しにいるキッカを見て「下がってろ、怪我するぞ。下がれと言っている!」と、子ども爆発に巻き込まれないように忠告してくれるナイスガイだから。そんな彼の名前を拝借させてもらったよ。
こうしてチュートリアルが完了。ここに筆者のクランプ部隊が誕生したのであった。
【3月25日~26日】
この日から本格的にプレイ開始。とりあえずデッキを編成してミッションを進めることにした。
自動編成したら前衛がヘビーガンで、後衛はザクⅠ・スナイパータイプという結果に。俺(ヘビーガン)が牽制するから、貴様(ザクⅠ・スナイパータイプ)が落とせ、ということですかね。火力と機動力ですね。
ミッションは原作のストーリーに沿って展開される。とりあえず原点であるファーストガンダムのミッションを進めよう。
ファーストガンダムは再放送やらアマプラやらで何回も見てきたけど、ゲームで改めてストーリーをなぞっていくとやっぱり懐かしいものである。
戦闘ではたまにMSのスキル発動演出がカットインする。右下の画像はシャアザクのスキル発動時のカットインをスクショしようとしたけど、速すぎて見切れてしまったもの。さすが赤い彗星、通常の3倍のスピードで移動するよね。
▲謀るシャア。
ミッションを進める中で複雑だったのが、ランバ・ラルと相まみえなければならなかったことだ。なんせクランプ中尉の上司だからね。
ラルさんからは例によって、ザクとは違う的な事を言われたけど、こちらも「(ヘビーガンは)ジェガンとは違うのだよ、ジェガンとは!」と思いつつ戦った。
こんな感じでミッションを順調に進めていくクランプ部隊であった。
そういえば、ストーリー的な懐かしさではなく、ゲーム的な懐かしさの話になるけど、戦闘で経験値が溜まってレベルアップした時に部隊ポイントを振り分けることになる。
行動、攻撃、守備の3つのステータスに振り分けるこの作業が、ソーシャルゲーム黎明期のような雰囲気で良い意味でエモいと思った。
【3月27日】
ここまでMS2機でミッションを戦い抜いてきたが、段々前衛のヘビーガンがカトンボよろしく墜とされるようになってきたので、部隊編成の見直しをはかることに。
前衛にRX-78-2ガンダムとガザCを配備したことで、クランプ部隊は持ち直し、ガイアを踏み台にして難敵・黒い三連星を撃破! 再びクランプ部隊の快進撃が始まったのだった。
ミッションの合間には、他のプレイヤーさんの様子を確認するためにフレンド申請もしておいた。申請を許可してくれた方、逆に筆者にフレンド申請してくれた方、ありがとうございますmm
サービス終了まで残すところ数日ながら、多くのプレイヤーさんがログインしているようで、さすが11年半サービスを続けるタイトルだと感じた。
【3月28日】
この日はミッション以外のモードに触れてみた。まずは『機動戦士ガンダムZZ』の限定戦。ルールをよく把握しないまま、とりあえずバトルを開始しちゃった結果…。
「一撃で… 一撃で撃破か!?」(筆者の心の中のシャア)
ま、まぁデッキ編成せずにガザC単機じゃそうなるよね。こんなのパイロットがアムロでもカミーユでも無理だ(勝手なイメージだけどマスター・アジアなら勝てそう)
…さて、現実逃避するためガシャでも引こう。まずはMSのガシャ。
ドム系が2機続けて出たときは「さっき踏み台にしたあいつの呪いか?」と思ったけど、陸戦型ガンダムが出てきてホッと一安心。
続いてパイロットガシャだ。
モブ、モブ、ガデム! 3連続モブだったら立ち直れない所だった。個人的には「ひ、火が…母さん!」と言って散ったジオン兵が出てほしかった。
【3月29日】
回想戦なるものに挑戦。何やら部隊に所属する必要があるようなので、おまかせでとあるプレイヤーさんの部隊に入隊したよ。
我が部隊の隊長さんはレベル2123ということで、かなり『ガンダムエリアウォーズ』をやり込んでいるとお見受けします。筆者みたいな新米が入隊してすみません。
隊長さんのプロフィール内の挨拶履歴を見てみると、他のプレイヤーさんから感動的なメッセージが寄せられており、センチメンタルな気持ちになったよ。
そう!泣いても笑ってもあと1日だ。カイ・シデンのセリフを見て筆者は思った。「ミッションを進める、徹底的にな!」
ジャブローではシャア専用ズゴックと対峙。ちなみに筆者は子どもの頃に初めて買ってもらったガンプラがジムだったので、原作でズゴックに腹部を貫かれたシーンは一種のトラウマである。
このシーンは割と名シーンの1つなので、松坂大輔氏のデビュー戦で空振り三振した片岡篤史氏の打席のように、事あるごとにジムの残念な姿が晒されるけど、それでも好きだよジム!
そんなことを思いつつ、ミッションを進めていくのであった。
▲こいつ…小賢しいと、思う!
▲いいものだ!
【3月30日】
ついにサービス終了当日が来てしまった。ログイン開始からのこの1週間は、クワトロ大尉の言葉を借りるなら「意外とはやいものだな」である。
しかし、ここで1つ問題が。
そう、サービス終了の日にちはアナウンスされているが、終了時刻が明記されていないのだ。「ララァ、教えてくれ。どうしたらいいのだ?」(シャア)状態である。
すると、心の中ララァが「ああ…アムロ、刻(とき)が見える」とばかりにヒントをくれたよ(という妄想)。
お知らせに14時~メンテナンスに入ることがわかった。つまり『ガンダムエリアウォーズ』は14時で終了するようだ。
13時過ぎに再度ログインして、他のプレイヤーさんの様子を確認してみた。
1日前、当日など最終プレイのタイミングは人それぞれのようだけど、終了当時にログインしている方が多かった。みんな最後まで『ガンダムエリアウォーズ』の戦場で戦い抜いているんだと思った。
筆者もラストスパートでミッションをこなしていったが、残念ながら一年戦争の最後まではいけなかった。
そうこうしている内に時計の針は14時を回った。
その後もしばらくプレイすることができたのだが、一度アプリを落として再度ログインしたらメンテナンスに入っていて終了となった。
こうして、長寿アプリ『ガンダムエリアウォーズ』は約11年半の歴史に幕を下ろしたのだった。
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番外編の記事も ⇒ 「after that サービス終了」(22年度)…ゲームは終われどアニメやグッズ等の関連コンテンツで輝き続ける作品たち
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会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
- 設立
- 1955年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 宇田川 南欧
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高2896億5700万円、営業利益442億3600万円、経常利益489億5100万円、最終利益352億5600万円(2023年3月期)