任天堂、23年3月期決算は売上高5%減、営業益14%減に 夏までの半導体部品などの供給不足が影響 年末商戦も伸びず苦戦

  • 任天堂<7974>は、5月9日、2023年3月期の連結決算を発表、ハードウェアの生産が半導体部品などの供給不足によって夏の終わりごろまで影響を受けたことに加え、年末商戦の売上も伸びなかったことで減収減益となった。

    売上高1兆6016億円(前々期比5.5%減)
    営業利益5043億円(同14.9%減)
    経常利益6010億円(同10.4%減)
    最終利益4327億円(同9.4%減)

    Nintendo Switchビジネスは、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』が2210万本、『スプラトゥーン3』が1067万本とそれぞれ好調な販売を記録した。当期に発売したそのほかの新作タイトルも、『Nintendo Switch Sports』が960万本の販売となるなど、順調に販売を伸ばした。加えて、前期以前に発売したタイトルのうち『マリオカート8 デラックス』が845万本(累計販売本数5379万本)、『星のカービィ ディスカバリー』が381万本(累計販売本数646万本)の販売を記録した。これらの結果、当期のミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて35タイトルとなった。

    ハードウェアは、半導体部品などの供給不足によって夏の終わりごろまで生産が影響を受けたことに加え、主に年末商戦で前期ほどの販売の伸びが見られなかったことから、販売台数は前期比22.1%減の1797万台となった。ソフトウェアは安定した販売状況が続いたものの、ハードウェアの販売減の影響を一部受け、販売本数は前期比9.0%減の2億1396万本となった。

    ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、円安による為替の影響に加え、Nintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトが好調に推移したことやNintendo Switch Onlineによる売上が増加したことなどにより、デジタル売上高は4052億円(前期比12.7%増)となった。

    モバイル・IP関連収入等については、ロイヤリティ収入は増加したが、スマートデバイス向け課金収入が減少したことで、売上高は510億円(前期比4.3%減)となった。

    ■2024年3月期は2ケタ超の減益見込む
    2024年3月期通期の業績予想は、ハードウェアとソフトウェアともに前期比で10%超の販売数量の減少を見込むとしており、下記のとおりの減収減益予想となっている。

    売上高1兆4500億円(前期比9.5%減)
    営業利益4500億円(同10.8%減)
    経常利益4800億円(同20.1%減)
    最終利益3400億円(同21.4%減)

任天堂株式会社
http://www.nintendo.co.jp/

会社情報

会社名
任天堂株式会社
設立
1947年11月
代表者
代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
決算期
3月
直近業績
売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7974
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