スクエニHD、2023年3月期決算は営業益25%減の443億円 HDゲームが前年に及ばず 拡張パッケージの発売もなかったMMO反動減
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、5月12日、2023年3月期の連結決算を発表し、売上高3432億6700万円(前の期比6.0%減)、営業利益443億3100万円(同25.2%減)、経常利益547億0900万円(同22.6%減)、最終利益492億6400万円(同3.4%減)だった。
・売上高:3432億6700万円(同6.0%減)
・営業利益:443億3100万円(同25.2%減)
・経常利益:547億0900万円(同22.6%減)
・最終利益:492億6400万円(同3.4%減)
■主力のゲーム事業が苦戦
同社では、主力のゲーム事業で、HDゲームの売上が前年を下回ったほか、『ファイナルファンタジーXIV』の拡張パッケージのなかったMMOも反動減で減収となったことが響いた、としている。また、スマホゲームについても複数の新作を投入したが、既存タイトルの弱含みを補えなかったという。
新型コロナのネガティブな影響を受けたアミューズメント事業では、アミューズメント施設既存店が前年を大幅に上回ったことを受けて営業利益163%増と大幅増益となるなど復調する動きを示した。
また、出版事業についてはデジタル販売や紙媒体の販売が堅調だったものの、印刷用紙値上げなどの原価増、広告宣伝費の増加などが響いて減益となった。ライセンス許諾を行うライツ・プロパティ事業も商品構成の変化の影響を受けて減益になったそうだ。
主力のHDゲーム(High-Definition:ハイディフィニション)をピックアップすると、以下のタイトルを発売した。
・「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII- REUNION」
・「FORSPOKEN」
・「オクトパストラベラーII」
ただ、「OUTRIDERS」や「NieR Replicant ver.1.22474487139...」、「Marvel’s Guardians of the Galaxy」を発売した前年には及ばなかった。
セグメント別の数字は以下のとおり。
■デジタルエンタテインメント事業
・売上高:2455億4800万円(同12.2%減)
・営業利益:412億5300万円(同30.0%減)
■アミューズメント事業
・売上高:563億7600万円(同22.9%増)
・営業利益:52億8500万円(同163.9%増)
■出版事業
・売上高:291億6400万円(同0.5%増)
・営業利益:116億4100万円(同4.8%減)
■その他事業
・売上高:156億6400万円(同11.9%増)
・営業利益:37億2300万円(同6.5%減)
なお、最終利益については、海外のスタジオ及び一部IPの売却益94億6500万円を特別利益として計上した一方、国内スタジオの事業構造の最適化及び内製開発力の強化に伴いコンテンツ制作勘定の処分63億0300万円を特別損失として計上したことで、前の期に比べて微減にとどまった。
■2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高3600億円(前期比4.9%増)、営業利益550億円(同24.1%増)、経常利益550億円(同0.5%増)、最終利益385億円(同21.9%減)、EPS321.68円を見込む。
・売上高:3600億円(同4.9%増)
・営業利益:550億円(同24.1%増)
・経常利益:550億円(同0.5%増)
・最終利益:385億円(同21.9%減)
・EPS:321.68円
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684