エイチーム、第3四半期(8~4月)決算は自転車小売事業の譲渡の影響などで9%の減収に 『FFVII ザ ファーストソルジャー』終了のエンタメ事業は黒字転換

  • エイチーム<3662>は、6月9日、2023年7月期の第3四半期累計(8~4月)の連結決算を発表、主にEC事業の自転車小売事業の譲渡による影響で減収となった。

    なお、最終利益は前四半期の特別損失計上が影響しているものの、前四半期の赤字計上から黒字を回復した。

    売上高212億4500万円(前年同期比9.8%減)
    営業利益3億7300万円(前年同期9億6300万円の赤字)
    経常利益4億2200万円(同9億3500万円の赤字)
    最終利益100万円(同8億3400万円の赤字)

    各セグメント別の状況は以下のとおり。

    ①ライフスタイルサポート事業 売上高141億7600万円(前年同期比2.3%減)、セグメント利益14億7700万円(同74.5%増)
    第1四半期連結会計期間より、サブセグメント区分「その他」に含まれていた化粧品・ヘルスケア領域のブランド(「lujo(ルジョー)」「minorie(ミノリエ)」)を展開する事業はEC事業へセグメント区分を変更したため、ライフスタイルサポート事業のサブセグメント区分は「デジタルマーケティング支援ビジネス」「プラットフォームビジネス」の2つになった。

    第3四半期連結会計期間が繁忙期であった人材メディア事業、および車の査定・買取サイトの「ナビクル」が好調を維持するも、引き続き引越し関連事業の一部である新電力会社および通信事業者への送客事業において、資源価格の高騰や通信関連市場における顧客獲得競争の激化など、市場環境の変化に伴う取引先への送客制限および停止が影響し、全体としては前年同四半期比で減少となった。

    セグメント利益は、前述のとおり引越し関連事業の一部が減収に伴い減益となるも、主に人材メディア事業および金融メディア事業での増収に伴う増益により、全体としては前年同四半期比で大幅に増加した。

    ②エンターテインメント事業 売上高39億4500万円(同14.4%減)、セグメント利益2500万円(前年同期10億5900万円の赤字)
    売上高は既存ゲームアプリでの減少が続き、前年同四半期比で減少となった。セグメント利益は、既存ゲームアプリの効率的な運用に加え、『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』が2023年1月11日にサービス終了となったことに伴い、本ゲームアプリに係る広告宣伝費および開発費が発生しなくなったため、前年同四半期比では増加した。

    ③EC事業 売上高31億2300万円(同29.4%減)、セグメント損益3億6600万円の赤字(前年同期1900万円の赤字)
    売上高は、「lujo(ルジョー)」が前年同四半期比で大幅に増収となったものの、自転車小売事業の譲渡により、全体としては前年同期比で大幅に減少した。セグメント損失は、自転車小売事業の譲渡に伴う減益に加え、ペットフードブランド「Obremo」への投資により、前年同四半期比で大幅に増加した。

  • ■通期予想は前回は発表予想を据え置き

  • 2023年7月期通期の連結業績予想については、関係会社株式の譲渡に伴う減収と特別損失の計上もあって、3月に下方修正を実施した修正予想から変更なく、以下のとおり。

    売上高280億円(前期比11.9%減)
    営業利益5億円(前期2億9800万円の赤字)
    経常利益5億円(同2億1900万円の赤字)
    最終利益ゼロ(同13億3700万円の赤字)

株式会社エイチーム
https://www.a-tm.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エイチーム
設立
2000年2月
代表者
代表取締役社長 林 高生
決算期
7月
直近業績
売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3662
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