【決算レポート】エイチーム、第3四半期(2~4月)は「cyma-サイマ-」事業譲渡で20%の減収に グローバル市場向けNFTゲーム『Crypt Busters』を発表

柴田正之 編集部記者
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エイチーム<3662>の2023年7月期の第3四半期(2~4月)の連結決算は、EC事業の自転車小売事業「cyma-サイマ-」の譲渡による影響で減収となった。

一方で一過性の減価償却費の計上がなくなったことで利益率は改善し、最終利益は黒字転換となった。

売上高67億7100万円(前年同期比20.9%減)
営業利益1億6200万円(同9.8%減)
経常利益2億300万円(同1.0%増)
最終利益1億5300万円(前年同期1億400万円の赤字)

■減収トレンドが続くも前四半期と比べて利益面は大きく改善

前回2023年7月期の第2四半期(11~1月)の連結決算を振り返ってみると、エンターテインメント事業での『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(FFVII ザ ファーストソルジャー)』のサービス終了と、既存ゲームアプリのダウントレンドによって減収となったことに加え、本社オフィスの縮小に伴う費用計上もあって赤字計上となっていた。

そこから比較すると、「cyma-サイマ-」の譲渡もあって売上は減収トレンドが続いたものの、利益面では大きく改善した状況とみることができそうだ。

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■人材メディア事業や自動車関連事業が好調を維持

ライフスタイルサポート事業は、引越し関連事業の一部である新電力会社および通信事業者への送客事業において、市場環境の変化による影響を引き続き受けたものの、繁忙期であった人材メディア事業や、車の査定・買取サイトの「ナビクル」が好調を維持した。

また、ChatGPTを活用した無料ツール「イーデス」の提供を開始した。

■グローバル市場向けNFTゲーム『Crypt Busters』を発表

エンターテインメント事業は、『FFVII ザ ファーストソルジャー』が1月にサービス終了となった影響に加え、既存ゲームアプリのダウントレンドにより、前年同期比で10%超の減収となった。一方、利益面については、『FFVII ザ ファーストソルジャー』の広告宣伝費および開発費が発生しなくなったため、前年同期比では赤字幅が縮小した。

こうした中で同社は新作パイプラインの再編を行い、「マルチデバイスゲーム」「ハイパーカジュアルゲーム」「Web3サービス(NFTゲーム含む)」の3つの分野で開発を進めてい

NFTゲームについては、先日5月24日に開発中のグローバル市場向けNFTゲーム『Crypt Busters』を発表するとともに、その『Crypt Busters』についてシンガポールのBOBG社とゲーム開発に関する契約を締結したことも発表しており、NFTゲームにおけるユーティリティトークンである独自FT(Fungible-Token)の発行をBOBG社が担当することを明らかにしている。

■「cyma-サイマ-」の譲渡で売上高が大きく減少

EC事業は、前述の自転車小売事業「cyma-サイマ-」の譲渡に伴い、売上高は前年同期比で大きく減少した。また、セグメント損益も自転車小売事業の譲渡に伴う減益に加え、ペットフードブランド「Obremo」への投資により、赤字計上となっている。

■通期予想は3月に下方修正を実施

なお、2023年7月期通期の連結業績予想については、関係会社株式(自転車小売事業)の譲渡に伴う減収と特別損失の計上で3月に下方修正を実施済みであり、以下のとおり。

売上高280億円(前期比11.9%減)
営業利益5億円(前期2億9800万円の赤字)
経常利益5億円(同2億1900万円の赤字)
最終利益ゼロ(同13億3700万円の赤字)

株式会社エイチーム
https://www.a-tm.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エイチーム
設立
2000年2月
代表者
代表取締役社長 林 高生
決算期
7月
直近業績
売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3662
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