猿楽庁、「最も課金したゲーム」は3年連続で『Pokemon GO』が最多と発表 『原神』は「キャラクター」「育成」が課金要素の軸となり上位にランクイン!


HIKEのチューニング・検証事業を担う猿楽庁は、2020年、2021年に引き続き、2022年のモバイルゲーム市場を独自の視点で振り返るべく、課金にまつわるユーザー調査(以下「本調査」)を2023年1月に実施した。本調査では「2022年にモバイルゲームで課金した実績がある」かつ「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」全国の10代〜60代の男女1,000人をモニターとして抽出。調査の結果に基づいた分析・考察の一部を発表した。

・本調査のポイント

・「常にプレイしているタイトル数」において、「1~3タイトル」と答えるミドル/コアユーザーが増加
・「課金の目的」はコア層では「対戦ゲームで勝つため」「時短」の回答割合が増加傾向
・「最も課金したゲーム」は3年連続で『Pokemon GO』、『LINE:ディズニーツムツム』が1位と2位。『原神』はトップ10外から7位にランクイン

調査概要
調査目的:モバイルゲーム市場における課金にまつわるユーザー調査
調査対象:「2022年にモバイルゲームで課金した実績がある」かつ「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」全国10代〜60代の男女1,000人
調査方法:インターネット調査
調査委託機関:楽天インサイト
調査時期:2023年1月27日〜1月31日
有効回答者数:1,000人

・回答者属性について



「2022年にモバイルゲームで課金した実績がある」、「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」の2つの条件に該当する10代から60代の全国1,000人の男女をモニターとして抽出し、アンケートを実施した。



1ヶ月あたりの課金額は、「120〜1,000円」と回答するユーザーが439人と最多。一方で、6人が「1,000,001円以上」と答えている。本調査ではこの1ヶ月あたりの課金額から、回答者を「コア層(50,001円以上)、「ミドル層(10,001〜50,000円)」、「ライト層(10,000円以下)」と3つの層に分類している。

常にプレイしているタイトル数



2021年と比較した際、ライト層の傾向に大きな変化はみられない。ミドル/コア層では、5タイトル以上の回答が減り、「1~3タイトル」と答えるユーザーが増加している。


ミドル/コア層のタイトル数の減少は、全体のプレイ時間も同様に減っていることから踏まえると、ゲームに使う時間が減るライフスタイルに移行したことで、プレイするタイトルも絞った結果といえるだろう。

ただ、複数のタイトルのプレイ時間をそれぞれ減らすということではなく、好きなタイトルに絞って遊ぶ流れになっているといえる。これはゲームを継続したいと判断するための基準がシビアに見られているからだろう。

また、市場全体としてはアプリのダウンロード数は減少傾向にもあり、新規タイトルをリリースした際、プレイするゲームを選別しているユーザーに対してまずダウンロードしてもらう、という点においても厳しい状況と言えそうだ。
 

新しくゲームを始めるきっかけ



全ての層で「友人、知人からの紹介」の回答が3年連続で最多回答となった。ミドル、コア層では「テレビCMを見て」という回答(13.2%/22.6%)が大きく減り、SNSや動画サイトをきっかけと回答するユーザーが増加傾向にある。

ネット媒体をきっかけとする回答は直近3年通して増加傾向にあり、SNSや動画サイトに対しての信頼性が上がっていると考えられる。開発側としてもその影響力は当然無視できるものではなく、ネット媒体での露出のさせ方は慎重に検討すべき課題としての重要度が高くなっていると言えるだろう。

とはいえ、依然「友人、知人からの紹介」の回答は多く、口コミで広がりやすいフックを用意することも必要。
 

・課金の目的



昨年と比べると、ミドル層とコア層では課金スタイルの変化が見られる結果となった。これはプレイしているタイトル数や、収入に対する課金割合が減っている状況で、楽しみ方も変わってきているためだと考えられる。

ミドル層は時短して効率よくプレイを進めるスタイルから、イベントをしっかり楽しもうという意識が見られた。多くのゲームではイベントは報酬などの効率が良いため、プレイ時間が減少傾向にある中でもそれらが重要視されていることがうかがえる。

コア層はエンドコンテンツとして用意されることの多い対戦が重要視されているようだ。この対戦に勝つために必要な育成の効率化を図るために「時短」の回答割合も増加しているとみられる。

プレイするタイトルが減っているところで、対戦攻略に時間を使えるようになり、単にレアキャラを自慢するのではなく、より称賛されやすい対戦コンテンツへ注力する傾向が2020年に近い形で戻ってきた状況と言えるだろう。
 

・最も課金したゲーム



3年連続で『Pokemon GO』、『LINE:ディズニーツムツム』が1位と2位という結果になった。『ウマ娘 プリティーダービー』は順調に順位を上げ、『原神』はトップ10外から上位にランクインした。

今回の上位に位置を上げてきた『原神』の課金要素の軸は「キャラクター」「育成」となり、他タイトルと比べてもスタンダードなものとなっている。

大きなポイントとしては、いわゆる属性の影響度が強く、様々な属性別編成のために多くのキャラクターが欲しくなる/育てたくなるという要素が課金を促すものになっている。

また、限界突破ではキャラクターの活用方法が広がるため、コアユーザーがより編成の楽しみを得られるのも課金欲に繋がっている。

ライト〜ミドルユーザーに向けては単なる強さでの魅力だけではなく、メインストーリーでしっかりキャラクターを描くことで欲しいと思わせる欲求を高めている。

・最も長くプレイしているゲームタイトル



上位2タイトルの顔ぶれは、『Pokémon GO』『LINE:ディズニーツムツム』と3年続けて変動がない。その中で『Fate/Grand Order』が順位を3位に上げ、『原神』が本調査で初めてトップ10にランクインしている。

上位の順位変動が直近3年間でほぼ変わらなかった結果は、安定した面白さを継続できている運営の強みが見えるところだ。『Pokémon GO』『LINE:ディズニーツムツム』はゲームで登場させることのできる原作キャラクターの豊富さも強みではあるが、変わらず多くの人が継続してプレイしているという事は、そのキャラクターたちの活用もしっかり工夫されていると考えられる。『Fate/Grand Order』以外のタイトルはストーリー要素が少なく、大きなアップデートもされていない事から、キャラクター供給での魅力の持たせ方が優れていると言える。

『Fate/Grand Order』はメインストーリーのクライマックスが近くなっているところで、継続率が伸びてきていると思われる。一方でランキング入りしている中でストーリーを軸にしているタイトルの少なさから、ストーリー要素を継続意欲として持たせることの難しさが伺える。
 
・本調査のレポート全容について
本調査のレポート全容を配布する。レポート全容は、本リリースの発表には記載されていない分析・考察についても加筆した内容となる。希望者は下記フォームより必要事項をご記入の上、ダウンロードが可能となっている。

https://forms.gle/rUZntFyfWk91Y9je7


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