コーエーテクモHD、第1四半期決算は営業益35％減の75億円…人件費や外注費増、協業先による開発費負担の減少も響く

コーエーテクモホールディングス<3635>は、7月31日、2024年3月期 第1四半期(23年4月～23年6月)の連結決算を発表し、売上高182億9700万円(前年同期比1.9%減)、営業利益75億0600万円(同35.6%減)、経常利益146億8700万円(同61.6%増)、最終利益105億5200万円(同56.3%増)だった。

・売上高:182億9700万円(同1.9%減)
・営業利益:75億0600万円(同35.6%減)
・経常利益:146億8700万円(同61.6%増)
・最終利益:105億5200万円(同56.3%増)

第1四半期は、パッケージゲームでは、昨年度までに発売したタイトルのリピート販売を中心に堅調に推移した。スマートフォンゲームでは、安定した既存タイトルに加え、新作1タイトルが配信開始したことから、オンライン・モバイルとして四半期で過去最高の売上高を更新した。

営業利益は大幅な減益となったが、これは主に人件費や外注加工費等の増加、協業先による開発費負担の減少などが主な要因だとしている。

また、有価証券売却益を計上したことに加え、前年同期に営業外損失に計上された有価証券評価損やデリバティブ評価損などが大きく減ったため、経常利益と最終利益は大きく伸びた。

四半期業績推移は以下のとおり。　

セグメントの状況については以下のとおり。

■エンタテインメント事業

・売上高:171億1700万円(同3.9%減)
・営業利益:73億2900万円(同36.2%減)

「シブサワ・コウ」ブランドでは、国内でサービス中のスマートフォンゲーム『信長の野望 覇道』が、半周年記念キャンペーン等の施策を行い、好調に推移した。

「ω-Force」ブランドでは、同社が開発・運営を担当し、スクウェア・エニックスが配信する乱戦コマンドバトルRPG『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』(iOS、Android用)が6月に国内でサービス開始した。App Storeセールスランキングで2位に入るなど、良好な滑り出しとなった。

「Team NINJA」ブランドでは、3月に発売した『Wo Long: Fallen Dynasty』の累計出荷本数が100万本、Xbox Game Passを含む累計プレイヤー数が380万人を突破した。

「ガスト」ブランドでは、「ライザのアトリエ」シリーズが全世界累計出荷本数200万本を達成した。「ルビーパーティー」ブランドでは、配信中の『金色のコルダ スターライトオーケストラ』においてジューンブライドイベントを実施した。

「midas」ブランドでは、開発中のスマートフォンゲーム『信長の野望 出陣』で、クローズドベータテストを実施し、80%以上のユーザーから高評価をした。

IP事業においては、国内及びアジア各地域で配信中の『三国志・戦略版』(国内では『三國志 真戦』)、3月に中国大陸で配信開始した『三国志・戦棋版』が収益に貢献した。

■アミューズメント事業

・売上高:9億0700万円(同40.6%増)
・営業利益:2億0300万円(同153.7%増)

アミューズメント施設は、既存店売上が好調に推移した。スロット・パチンコでは、同社が開発を担当した3タイトルが稼働を開始した。

■不動産事業

・売上高:3億0100万円(同4.9%増)
・営業利益:3100万円(同61.2%減)

ライブハウス型ホールKT Zepp Yokohamaは、引き続き高い稼働率となった。

■その他

・売上高:8000万円(同5.3%増)
・営業損失:5700万円(前年同期は500万円の利益)

ベンチャーキャピタル事業において、ファンドの管理費用が発生した。

■2024年3月期の業績見通し

2024年3月期の業績は、売上高950億円(前期比21.1%増)、営業利益375億円(同4.2%減)、経常利益405億円(同1.5%増)、最終利益310億円(同0.2%増)、EPS98.40円を見込む。

・売上高:950億円(同21.1%増)
・営業利益:375億円(同4.2%減)
・経常利益:405億円(同1.5%増)
・最終利益:310億円(同0.2%増)
・EPS:98.40円

計画に対する進捗率は、売上高19.3%、営業利益20.0%、経常利益36.3%、最終利益34.0%となっている。

・売上高:19.3%
・営業利益:20.0%
・経常利益:36.3%
・最終利益:34.0%