【インタビュー】Aiming熊本進出発表から約半年…職場環境や教育・研修の取り組みなど、TeamCARAVAN熊本ベースの現状に迫る!

スマートフォンで本格的なRPGが楽しめる『CARAVAN STORIES』や『剣と魔法のログレス いにしえの女神』等のタイトルを開発・運営する、Aiming<3911>の第二事業部。

通称「Team CARAVAN(チーム・キャラバン)」と呼ばれる同スタジオは2021年より事業部制を導入して以降、その組織の規模は拡大し続けている。今年4月には、熊本県熊本市にTeamCARAVAN熊本ベースを新設(関連記事)する事が発表されたが、あれから約半年が経ち、熊本ベースはどうなっているのか?

そこで今回は、熊本ベースの代表者及び新入社員へのインタビューを実施。熊本ベースのオフィス環境や社員教育・研修の取り組み、そして今後の目標について聞いた。

◆Team CARAVAN熊本ベースメンバー

Aiming 第二事業部/熊本ベース代表/エンジニア部部長/ 吉田 正広氏(写真中央右)

Aiming 第二事業部/エンジニア/ 石原氏(写真左)

Aiming 第二事業部/品質管理/ 山本氏(写真右)

Aiming 第二事業部/アート/ 稲田氏(写真中央左)

──:まず初めに、簡単な自己紹介からお願いします。

吉田:ゲーム業界歴は16年で、主にエンジニアを務めてきました。Aimingは入社7年目で、『幻塔戦記グリフォン』や『CARAVAN STORIES』などを経て、『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン(カゲマス)』のサーバーリードエンジニアを担当しています。同時に熊本ベースの代表として、現地での採用活動、PR活動を東京本社と連携して進めております。

石原:『カゲマス』でエンジニアを担当しています。熊本でITエンジニアや専門学校の非常勤講師をしていましたが、元々ゲーム業界でプログラマーをやっていて、熊本にAimingのサテライトオフィスが出来る事をニュースで知って応募しました。私は熊本ベース入社第一号で今年7月から働いています。当時はまだオフィスも完成していなくて、4畳半の仮オフィスで吉田さんと仕事をしていました。

山本:現在は『カゲマス』のデバッカーとして研修中です。Aimingが熊本に進出するとニュースで知って入社を決意しました。それまでの職歴は小売業や製造業で、ゲーム業界では働いたことがなかったのですが、未経験でもチャレンジできるということで応募しました。

稲田:3Dデザイナーとして入社しました。現在、『ストリームヒーロー!』に参加しています。前職はふるさと納税の返礼品を紹介するWebページを作成していました。ゲーム業界のデザイナーと比較すると仕事のやりかた、進め方は異なりますが、Webデザイナーで培った魅力的な見せ方、色の置き方などの学びを活かして仕事に取り組んでいます。まだ研修中の身ですが、実務に現場に入ってからの事を意識しながらゲーム制作について学んでいます。

◆新入社員が語るオフィスの環境や雰囲気

――:ゲーム業界未経験の方もいらっしゃいますが、実際に熊本ベースに入社してみてオフィスの雰囲気や環境はいかがですか?

石原:代表の吉田さんがすごく接しやすい方でしたので、仮オフィスで二人きりの実務も辛くなく楽しみながら働けたのは良かったです。また、2ヵ月前に東京本社へ3週間ほど出張しましたが、皆さん職種や立場関係なくフランクに接してくれて、すごく働きやすい環境だと実感しました。

山本:ゲーム業界について何もわからない状況で今年9月に入社しましたが、東京本社から1ヵ月間、教育係として熊本ベースに来られた方のおかげで、ゲームデバッグの基礎やゲーム業界のアレコレなど色々と教えていただきました。教育係の方とはその後プライベートでも遊べる仲になったので、東京に帰られたときは寂しかったですが、その方が働きやすい環境を整えてくれたので、いま一緒に働いているチームメンバー同士の関係も良好で不満もなく仕事に集中できています。そういう意味でもすごく働きやすい環境を提供してくれる会社だなと感じました。

稲田:ゲーム業界未経験でしたので、最初は楽しみもありつつ不安もありましたが、Aimingの経営理念でもある「世界中にAimingのファンを」を実現するために、毎日新鮮に仕事ができています。定期的に面談があって、その中では働いている中で不満や改善点がないかを雑談を交えながら話し合いできるので、協力しあえるような体制を整えることができます。

山本:職場の雰囲気も、同じタイミングで入社したメンバーが多いので変な上下関係もないし、ゲーム好きという共通点があって色々と話しやすいので、良い形でチームの輪ができているイメージです。

◆業界未経験者もサポートする社員教育や研修の取り組み

――:ゲーム業界未経験者も採用して教育・研修にも力を入れているそうですが、実際どのような取り組みをされているのでしょうか?

吉田:熊本ベースでは業界未経験者向けの勉強会、職種ごとの専門的な研修など、様々な角度から社員教育、研修について考え、そして実行しています。実は熊本ベース入社第一号の石原さんも教える立場として研修を行っているんです。

石原:元々専門学校の非常勤講師だったという縁もあり、業界未経験者を対象にゲームが動く仕組みについての研修を実施しました。まだ第1回目ですが、ゆくゆくは2回目、3回目と定期的に開催したいと考えています。

吉田:あとこれは熊本ベースが始動してからの新しい取り組みになりますが、「ゲームのテストプレイをみんなでやろう」という会を山本さん中心に行いました。

山本:テストプレイ会は一緒に働いているデバッカーチームで準備を進めました。内容としては『キャラスト』のデュエル・コロシアムというコンテンツを初めてプレイするというメンバーも含めてみんなに体験してもらう。そしてクリエイターとしての視点からゲームの良い部分、悪い部分について意見を出し合うという機会を設けさせていただきました。

吉田:この会はみんなで楽しく交流しようという意味合いもありますが、同時にクリエイター視点でゲームの面白い所、ダメな所を見定める力を養うという側面もあります。こちらも定期的に実施したいと考えています。あとは職種ごとの教育・研修ですと、デザイナーはとくに手厚く見ているかなと思いますが、どうですか?

稲田:そうですね。私は3Dモデル制作チーム配属だったので、初めは3Dモデルだけを重点的にやるのかなと思っていましたが、研修では3DモデルだけではなくてバナーやボタンなどのUIデザインや3Dで作ったキャラを動かすアニメーションの研修などをさせていただきました。その中で、それぞれのパートで大事にしている事が何なのかを知る事ができたので、今後自分が3Dモデルチームに配属されてアニメーションチームにモデルを渡すときにも、どういう点に注意すべきか意識することや、他職種との仕事のつながりについて学ぶことができました。

――:その他、教育・研修について、今後取り入れたいというアイデアはありますか?

吉田:先程お話した、ゲームが動く仕組みに関する研修の第二弾として、ゲームが作られるまでのフローに関する研修を考えています。ゲーム作りは様々な職種があり、それがどう組み合わさって最終的にどのようにしてアプリになるのかという流れを勉強会として開きたいですね。こうした社員の教育・研修については今後も注力していきつつ、ゲーム業界未経験者も含めて安心して働ける職場環境をさらに整備していければと思っています。

◆熊本ベースが描く今後の展望

――:熊本ベース、そしてそこで働くメンバーとして、今後実現したい事、将来的な目標があれば教えてください。

吉田:まだまだ業界未経験者が多いので、まずは一人一人がしっかりと給料分の成果をあげられるところまで成長させる事を最初のステップとして目標にしています。そしてもう1つ、以前熊本にはゲーム企業がアルファ・システムしかありませんでしたが、ここにきてAimingも含めて4~5社が集まってきています。ですから熊本を拠点とするゲーム企業として、福岡に負けないようにしっかりとした事業連結体みたいなものを作っていきたい、というのも今後の事業展開として狙っています。

山本:2~3年後に熊本ベースで1つのゲームプロジェクトを立ち上げられるようになりたい、というのが全員は目標としてあります。

吉田:そうですね。いいメンバーが集まっているので、熊本ベース主導でゲームの開発、運営ができるようになればいいなと考えています。まだ人材が足りていないので、未経験者も含めてアグレッシブに良い人を見つけていきたいと思います。

石原:せっかく熊本にゲーム会社ができたので、熊本ベースがより大きな存在になるように努力して、組織もスタッフも成長できるように頑張りたいです。

稲田:社内の人間関係も良いので、どんどん新しい仲間に入ってもらえるような魅力的な職場を作っていきたいと思います。

――:目標実現の為により多くの人材が必要になるかと思いますが、改めてどのようなマインドを持った人と一緒に働きたいですか?

稲田:いま東京本社の方からリモートで色々と教わっているんですが、その方は色々な業務をこなしつつ新入社員の教育をしていて仕事に対してすごく真摯に素直に向き合っているので、そういう姿勢の方と一緒に働きたいです。

石原:私は以前スポーツをやっていたこともあるので、チーム意識が高い人がいいですね。みんなで業務をこなして助け合いながらゴールを目指して、達成できたときに喜びを分かち合えるような人と働きたいです。あとは考えを否定せずに相手の意見も取り入れるような柔軟な発想を持った人だと、メンバー同士で言い合って色々なアイデアが生まれると思うので、そういうチーム作りをしていきたいです。

吉田:ゲーム作りはアーティスティックな部分と技術的な部分の両面があるので、それぞれの専門性は必要なんですがそれを発揮するだけではいいものは作れない。やはり自分のやるべき事だけではなく、そこから外に出て組織全体としてこういう事をしたほうがいいという意見を言ってさらにそれを周りの人に伝えて巻き込みながら動かしていける人はいいですね。

山本:ゲームが好きだけじゃなくて、ゲームを作る事に携われる事にやりがいを感じられる方だと、色々大変な事があっても一緒に頑張れると思います。

――:それでは最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

石原:こんなオシャレで最先端な企業はないと思いますし、熊本の街も良い所なのでぜひ熊本ベースに来てください。

稲田:自分の好きな知識やスキルを活かせる職場なので、物づくりが好きな方は一緒に働きましょう。

山本:私も未経験者として入りましたが、教えてくださる方が目線を合わせて話をしてくれますし、働きやすい環境も作ってくれるので、熊本でゲーム業界の仕事をしたい方をお待ちしています。

吉田:熊本ベースは東京本社のオプションとしてあるわけではない、ということを私は常に言っています。熊本ベースも東京本社と分け隔てなく同じ組織であり、実際の組織図でも例えばエンジニアなら東京のエンジニアメンバーの中に熊本ベースのメンバーも入っている形になっています。そうした中で、「世界中で遊ばれるゲームを作っていくんだ」というメッセージを常に熊本ベースから発信していますので、熊本で共に面白いゲームを作りたいという志を持った方はご一報ください。

──:ありがとうございました。

次回予告

次回は12月に10周年を迎えるログレスを題材にオンラインゲームを長期運用する秘訣についてお届けする予定なので、お楽しみに!