サイバーエージェント藤田社長、「ABEMA単体の黒字化は先だが、メディア事業としての実現が視野に」 広告・周辺事業の伸びとW杯投資一巡で収益急改善
サイバーエージェント<4751>は、この日(11月1日)、2023年9月期の決算説明会において、ABEMAを提供するメディア事業の赤字が急減したことを明らかにした。通年ではサッカーワールドカップへの投資で115億円の営業赤字を出したものの、第4四半期(23年7~9月)に限ると6000万円まで減るなど収益が大きく改善。藤田晋社長は「ABEMA単体の黒字化はもう少し先になるだろうが、メディア事業としての黒字化が見えてきた」とコメントした。
収益改善の要因として、第1四半期に計上されたワールドカップ関連の投資が落ち着いたことに加え、ABEMA関連の収益の拡大があげられる。ワールドカップの配信以降、視聴者数が大きく伸びたことを背景に、広告収入やWINTICKET、買収した子会社が収益に貢献したそうだ。
ABEMAの開始当初は収益化の目処として1000万WAU(週次アクティブユーザー数)を目標に掲げていたが、ワールドカップ以降も番組の充実で高止まりしており、ついに「2000万WAU定着も見えてきた」。
コンテンツの拡充を引き続き進めており、MLBを中心にスポーツラインナップの拡充を行うとともに、アニメの先行・独占配信の強化、オリジナルドラマの制作にも注力しているという。特にドラマは、Netflixにも配信を開始したが、ランキング上位に入る作品も出てきているそうだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751