グリー、第1四半期決算は営業益22.6%減の12億円…初年度盛り上がった「ヘブバン」が反動減、メタバースやDXへの積極投資も負担に

グリー<3632>は、11月2日、2024年6月期 第1四半期(23年7月~23年9月)の連結決算を発表し、売上高157億8700万円(前年同期比4.8%減)、営業利益12億2500万円(同22.6%減)、経常利益15億7000万円(同35.3%減)、最終利益11億8300万円(同34.7%減)と減収減益だった。

・売上高:157億8700万円(同4.8%減)
・営業利益:12億2500万円(同22.6%減)
・経常利益:15億7000万円(同35.3%減)
・最終利益:11億8300万円(同34.7%減)

主力のゲーム事業で「ヘブンバーンズレッド」のリリース初期の盛り上がりの反動減があったことに加え、メタバースやDXも積極投資で減益となったという。

  

 

①ゲーム・アニメ事業
売上高117億1500万円(同9.0%減)、営業利益15億6400万円(同16.6%減)となった。既存スマートフォンゲームの長期運営体制による収益安定化及び海外展開による収益力向上に取り組むとともに、新規タイトルの開発を進めてきたが、「ヘブンバーンズレッド」のリリース初期盛り上がりの反動等により軟調に推移した。

②メタバース事業
売上高19億6200万円(同16.2%増)、営業利益1億1800万円(同11.2%減)となった。プラットフォーム事業において、スマートフォン向けメタバース「REALITY」のコンテンツ拡充及び機能拡充を進めるとともに、グローバル展開を進めてきた。また、VTuber事業への積極的な投資も継続してきた。

③DX事業
売上高12億9700万円(同0.5%増)、営業利益1億8000万円(同26.5%減)となった。マーケティングDX事業においてクライアントの売上拡大を支える機能提供を推進するとともに、オペレーションDX事業においてカスタマーサービス等の「守り」の提供機能拡大を推進、DXに取り組むクライアント企業への総合的なDX支援を進めてきた。

④コマース事業
売上高3億0600万円(同11.3%減)、営業利益900万円(同22.0%増)となった。コマース事業全体で「メディア×SaaS」戦略を推進、メディア力を活かし、安定収益基盤であるSaaS事業の強化を進めてきた。また、新たにHR事業を開始し、事業領域の拡大を進めてきた。

⑤投資事業
売上高5億6000万円(同22.0%増)、営業損失1億5700万円(前年同期は営業損失1億9300万円)となった。インターネット・IT領域を中心に投資するベンチャーキャピタルやスタートアップへの投資に取り組んできた。

 

■2024年6月通期の見通し

続く2024年6月通期の見通しは非開示。同社では、事業環境は短期的な変化が激しいことから、業績見通しについて適正かつ合理的な数値の算出が困難であると判断したため、と説明している。

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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