ブシロード、三井住友とみずほ、三菱UFJ、東日本各行から計100億円の借入…財務基盤の安定化と事業拡大の機会確保のため

木村英彦 編集長
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ブシロード<7803>は、本日4月21日、財務基盤の安定化と事業拡大の機会確保を目的に合計100億円の資金借入を行うと発表した。三井住友銀行から32億円、みずほ銀行から32億円、三菱UFJ銀行から31億円、東日本銀行から5億円を借り入れる。いずれも固定金利を適用し、担保や保証は設定しない。返済方法は元金均等返済とし、2026年4月の借入実行日から5年間で完済する計画だ。

借入の理由について、機動的かつ安定的な資金を確保することで財務的基盤のさらなる安定を図り、事業拡大に向けた機会を確保するためと説明している。

なお、今回の借入とは別に、2025年12月にも三菱UFJ銀行より20億円の借入を実施済みである。本件が当期の連結業績に与える影響は軽微と見込むが、今後開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表する、としている。

 

【追記】
Xの反応から補足する必要があると考えたため、以下の事項を追記します。記載内容はあくまで編集長個人の推察・見解です。

同社は、昨年9月、「事業計画及び成長可能性に関する事項」で、売上高を2025年6月期実績の562億円から1000~1200億円へ、営業利益を48億7000万円から120~150億円への拡大を目指す中期ビジョン達成のための取り組みを紹介した。このなかで既存IPの活性化や大型IPの開発、海外進出の強化、出版によるIPの多開発などを行っていく方針を示している(詳細はこちら)。このために一定の資金を確保しておこうと考えたのだとみられる。

 

また、銀行からの借入を選択したのは、ゲームやアニメなどエンタメのセクターに資金が入りづらくなっているという、現在の株式市場の情勢を考えると、公募増資や転換社債などエクイティファイナンスは妥当ではないと判断したためであろう。借入を減らすという方針からの転換でもある。セクター全体の株価が低迷している現状から資金調達するためには、以前に比べてより多くの新株発行が必要になるので、短期的には希薄化の度合いが大きくなり、既存株主には大きなデメリットになる。  

このほか、100億円も借入を行って大丈夫なのかと言った指摘があるが、ブシロードは、12月中間期段階での保有する現預金は234億0300万円と豊富なキャッシュを持つ。エンタメ系企業は、一般的にコンテンツの当たり外れの宿命からは逃れられないため、現預金を厚めに持つ特徴があるが、今回、世界情勢の不透明感や金融情勢なども考慮して新たに資金調達を行って財務基盤を強化しておこうとしたと思われる。家計が苦しいから借金で調達して乗り切るという話とは全く違うので注意されたし。

 

株式会社ブシロード
https://bushiroad.com/
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会社情報

会社名
株式会社ブシロード
設立
2007年5月
代表者
代表取締役社長 木谷 高明
決算期
6月
直近業績
売上高561億7500万円、営業利益48億6800万円、経常利益48億4400万円、最終利益34億1800万円(2025年6月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
7803
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