イー・ガーディアン、23年9月期決算は売上高1%増、営業益21%減に 一部中型案件の減少や博多センターの新規開設による初期投資などで利益率が低下

  • イー・ガーディアン<6050>は、11月6日、2023年9月期の連結決算を発表、EC・フリマサイトのカスタマーサポートや広告審査業務が堅調に拡大したほか、サイバーセキュリティ事業の脆弱性診断サービスやWAFの拡販により増収を確保した。

    その一方で、新型コロナウイルスワクチン関連業務など一部中型案件の減少が重なったことや、博多センターの新規開設による初期投資があったこと、一部の低収益案件の影響により、大幅な減益となった。

    売上高119億900万円(前々期比1.3%増)
    営業利益17億7800万円(同21.7%減)
    経常利益18億600万円(同21.9%減)
    最終利益12億2900万円(同27.2%減)

    業務の種類別の状況は以下のとおり。

    ①ソーシャルサポート 売上高68億4800万円(前々期比2.1%増)
    EC・フリマサイト向けのカスタマーサポートサービスや監視業務の受注が好調に推移した。また、食品・飲食業界向けにSNSのリスク投稿を即時に検知・報告し、対応のサポートまで行う「SNSリスク即時検知サービス」を提供開始するなど、新たなサービスの提供にも積極的に取り組んだ。

    その一方、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種受付業務など中型案件の終了や規模縮小が同時期に発生した。

    ②ゲームサポート 売上高18億7400万円(同10.0%減)
    海外ゲーム会社のローカライズ案件(言語翻訳や調整等の支援)が伸長した。これを契機として、海外タイトルの日本人ゲームユーザーに特化した、独自の検証・ユーザーインタビュー・QA対応まで一貫して行い、ユーザーが持つプレイ時の違和感を低減することでセールスを促進する包括的サービス「日本ゲームユーザーインタビュー」の提供を開始した。

    しかし、国内ゲーム市場は変わらずその規模は大きいものの、大型のヒットタイトルに恵まれず、ゲームサポートは減収となった。

    ③アド・プロセス 売上高15億3400万円(同8.1%増)
    官公庁案件の受注実績やデジタル広告市場の規制強化などによる需要の増加を受け、広告審査業務が堅調に推移した。

    ④サイバーセキュリティ 売上高7億7300万円(同16.7%増)
    脆弱性診断の内製化を考えている企業に向けて、脆弱性の基礎知識から脆弱性診断員としてスキル習得までを幅広くレクチャーし、内製化の体制構築をサポートする「脆弱性診断内製化支援」の提供を開始した。

    ⑤その他 売上高8億7700万円(同0.1%減)
    完全子会社のEGテスティングサービスが、30年以上の経験とノウハウに裏打ちされた高品質なサービスを訴求し、深耕営業、新規開拓に取り組んだ。

  • ■2024年9月期は増収増益見込む

  • 2023年9月期通期の連結業績予想は、以下とおりで増収増益の見込み。

    2023年10月にはチェンジホールディングス<3962>による公開買付けが成立し、同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行が完了している。今後は同社との資本業務提携によるシナジーを最大限に発揮するとともに、これまでの主力事業はもとより、サイバーセキュリティ領域における加速度的な成長を目指すとしている。

    売上高133億円(前期比11.7%増)
    営業利益19億4000万円(同9.1%増)
    経常利益19億5000万円(同7.9%増)
    最終利益12億6000万円(同2.5%増)

イー・ガーディアン株式会社
https://www.e-guardian.co.jp/

会社情報

会社名
イー・ガーディアン株式会社
設立
1998年5月
代表者
代表取締役社長 高谷 康久
決算期
9月
直近業績
売上高117億5200万円、営業利益22億7200万円、経常利益23億1400万円、最終利益16億8900万円(2022年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6050
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