アカツキ、ソニーGとコーエーテクモHDと資本業務提携 調達した53億円は全額新作ゲーム開発に充当 IP開発や海外展開、マルチデバイスゲームの開発で協業強化
アカツキ<3932>は、この日(12月20日)、ソニーグループ<6758>とコーエーテクモホールディングス<3635>と資本業務提携を行うことを明らかにした。まず、資本提携では、両社に対する第三者割当による自己株式の処分を行い、合計53億4500万円を調達する。ソニーグループには発行済株式総数に対する比率は9.87%に相当する140万株、コーエーテクモホールディングスには同7.97に相当する113万株を割り当てる(1株あたり2113円)。実行予定日は、2024年1月9日。
【第三者割当の内訳】
・ソニーグループ:割当140万株、総額29億5800万円
・コーエーテクモホールディングス:割当113万株、総額23億8700万円
業務提携では、ソニーグループとは、アカツキグループが現在開発中及び今後開発するモバイルゲームの海外市場展開や新たなIP、コンテンツの共同制作・開発などの領域での協業に向け、ソニーグループとのさらなる関係構築を進め、今後新たな事業機会の創出を図っていく。
また、コーエーテクモホールディングスとは、アカツキグループで既に進捗しているゲームプロジェクトに加えて、マルチデバイス次世代運営型ゲームの開発・運用による協業や運営型ゲームのグローバル展開、マーケティング、パブリッシングによる協業、新たな IP、コンテンツ、サービスにおける協業でさらなる関係構築を進め、今後新たな事業機会の創出を図っていく。
調達した資金から諸費用を差し引いた53億3500万円は全額、アカツキゲームスの投融資資金に充当する予定だ。アカツキゲームスでは、3D×マルチデバイス×多言語にて展開する次世代運営ゲームを開発する能力を獲得し、日本最高峰の運営ゲーム企業を目指すことを 2022 年発表の経営方針にて掲げている。
具体的には、他社との提携も活用しながら大規模ゲーム開発を完遂することにより、3D技術やPCデバイス対応力を獲得するほか、日本市場を土台としつつ、既に実績のある海外展開力に加え、マルチデバイス・多言語同時リリース能力を獲得すること、そして、成長ストーリー実現のためにゲームタイトル1本あたりの開発予算が30億円以上と従来の数倍になることが見込まれるため、調達資金の全てを新規ゲーム開発のための人件費、外注費及びサーバー構築費用に充当する。
【追記】
なお、アカツキは、元代表取締役社長である塩田元規氏と資産会社などから取得した自己株式267万株を保有しており、今回の資本業務提携は、安定保有する株主を求めていたという側面があったものと見られる。
関連記事
アカツキ、塩田元規元社長と資産管理会社より自己株式209万4500株を44億8400万円で取得 香田哲朗社長が筆頭株主に
会社情報
- 会社名
- 株式会社アカツキ
- 設立
- 2010年6月
- 代表者
- 代表取締役CEO 香田 哲朗
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3932
会社情報
- 会社名
- コーエーテクモホールディングス株式会社
- 設立
- 2009年4月
- 代表者
- 代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高845億8400万円、営業利益284億9400万円、経常利益457億4100万円、最終利益337億9200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3635
会社情報
- 会社名
- ソニーグループ株式会社
- 設立
- 1946年5月
- 代表者
- 代表執行役会長CEO 吉田 憲一郎/代表執行役社長COO兼CFO 十時 裕樹
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高及び金融ビジネス収入13兆207億6800万円、営業利益1兆2088億3100万円、税引前利益1兆2686億6200万円、最終利益9705億7300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6758