2023年国内家庭用ゲームの市場規模(店頭販売分)は前年比7.8%増の4038億円…「PS5」倍増、市場拡大に貢献、デジタル流通の普及でソフトはマイナスに ファミ通調査

ゲーム総合情報メディア「ファミ通」は、2023年の国内家庭用ゲームの市場規模の速報値をまとめ、ハードとパッケージソフトの合計で前年比7.8%増の4038億8000万円だったとの推計結果を発表した。内訳を見ると、ハードが同27.5%増の2674億9000万円、パッケージソフトが同17.4%減の1363億8000万円だった。集計期間は2022年12月26日~2023年12月31日。

ハード市場は4年連続で前年実績を上回り、過去10年で最大の規模を記録した。年間販売台数の首位は、406.3万台(3機種合計)を売り上げたNintendo Switchが獲得した。プレイステーション5は、品不足が解消したことを背景に、前年の2倍以上にあたる258.7万台を販売。価格改定の影響もあって金額ベースで最大のシェアを確保し、市場規模の拡大に貢献している。

パッケージソフトでは、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(任天堂/2023年5月12日発売/Switch)が193.0万本を販売し、年間ソフトランキングのトップに立った。Nintendo Switchのロンチタイトルとして登場した『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(任天堂/2017年3月3日発売/Switch)の待望の続編となったが、同タイトルが積み上げた累計226.4万本に早くも迫る水準となった。

2位には、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』(任天堂/2023年10月20日発売/Switch)がランクイン。3位の『ピクミン4』(任天堂/2023年7月21日発売/Switch)とあわせて、TOP3を任天堂のタイトルが占める形となった。

しかしパッケージソフト市場全体としては、200万本を超えるタイトルが3本あった前年のラインナップには及ばず、デジタル流通の進展や基本料金無料ゲームの増加もあり、前年から減少となったとのこと。デジタル販売やアイテム課金なども含めると話は変わってきそうだ。

2024年は、『ファイナルファンタジーVII リバース』(スクウェア・エニックス/2024年2月29日発売予定/PS5)をはじめとした強力な新作が登場する予定で、家庭用ゲーム市場のさらなる盛り上がりが期待される、としている。

※本データは、店頭・通販販売分となる。ダウンロード販売、アイテム課金などのデジタル決済は含まない。また、ソフトの売上本数については、集計期間中に店頭(通販含む)で販売したすべてのタイトルを対象としている。2種類以上のバージョンや周辺機器・本体等との同梱版が発売されているソフトのデータは、すべての種類を合計した数字となる。

 

■市場規模比較

・2023年(53週)/ハード:2674億9000万円 パッケージソフト:1363億8000万円 合計:4038億8000万円
・2022年(52週)/ハード:2097億8000万円 パッケージソフト:1650億4000万円 合計:3748億2000万円
・昨年対比/ハード:127.5% パッケージソフト:82.6% 合計:107.8%

※ソフトはパッケージ版(ダウンロードカード、本体プリインストール版を含む)のみの推計(ダウンロード販売、アイテム課金などのデジタル決済は含まず)
※2022年の集計期間は、2021年12月27日~2022年12月25日

 

■各ハードの販売台数(累計販売台数の集計期間は各発売日~2023年12月31日/単位:台)

・Nintendo Switch ※1
メーカー名:任天堂 発売日:2017年3月3日
推定年間販売台数:406万2609/推定累計販売台数:3178万6656

・プレイステーション5※2
メーカー名:ソニー・インタラクティブエンタテインメント 発売日:2020年11月12日
推定年間販売台数:258万7468/推定累計販売台数:496万4857

・Xbox Series X|S
メーカー名:日本マイクロソフト 発売日:2020年11月10日
推定年間販売台数:14万1712/推定累計販売台数:54万0107

・プレイステーション4※3
メーカー名:ソニー・インタラクティブエンタテインメント 発売日:2014年2月22日
推定年間販売台数:7万3292/推定累計販売台数:949万1059

※1:Nintendo Switch Lite、有機ELモデルを含む合計値。
※2:プレイステーション5デジタル・エディションを含む合計値。
※3:プレイステーション4Proを含む合計値。

 

■2023年家庭用ゲームソフト販売本数 TOP10(累計販売本数の集計期間は各発売日~2023年12月31日/単位:本)

1位 Switch「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」【任天堂】発売日:2023年5月12日
推定年間販売本数:192万9603/推定累計販売本数:192万9603

2位 Switch「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」【任天堂】発売日:2023年10月20日
推定年間販売本数:154万9401/推定累計販売本数:154万9401

3位 Switch「ピクミン4」【任天堂】発売日:2023年7月21日
推定年間販売本数:111万9027/推定累計販売本数:111万9027

4位 Switch「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」【ポケモン】発売日:2022年11月18日
推定年間販売本数:90万7432/推定累計販売本数:524万6363

5位 Switch「桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~」【KONAMI】発売日:2023年11月16日
推定年間販売本数:79万5681/推定累計販売本数:79万5681

6位 Switch「マリオカート8 デラックス」【任天堂】発売日:2017年4月28日
推定年間販売本数:61万7223/推定累計販売本数:563万1598

7位 Switch「星のカービィ Wii デラックス」【任天堂】発売日:2023年2月24日
推定年間販売本数:51万4581/推定累計販売本数:51万4581

8位 Switch「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」【スクウェア・エニックス】発売日:2023年12月1日
推定年間販売本数:51万0477/推定累計販売本数:51万0477

9位 Switch「スプラトゥーン3」【任天堂】発売日:2022年9月9日
推定年間販売本数:50万3312/推定累計販売本数:419万1126

10位 Switch「スーパーマリオRPG」【任天堂】発売日:2023年11月17日
推定年間販売本数:44万7687/推定累計販売本数:44万7687

※パッケージ版(ダウンロードカード、本体プリインストール版を含む)のみの推計(ダウンロード販売、アイテム課金などのデジタル決済は含まず)
※本調査データは、KADOKAWAグループのシンクタンクである角川アスキー総合研究所が調査し、KADOKAWA Game Linkage に提供している。

株式会社KADOKAWA
http://www.kadokawa.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
設立
1954年4月
代表者
代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
決算期
3月
直近業績
売上高2554億2900万円、営業利益259億3100万円、経常利益266億6900万円、最終利益126億7900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9468
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