モバイルファクトリー、23年12月期決算は『駅メモ!』をけん引役に過去最高売上を記録 のれんの減損計上で最終益はゼロに 3月にブロックチェーン事業からの撤退を予定
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モバイルファクトリー<3912>は、1月30日、2023年12月期の連結決算を発表、9周年を迎えた『駅メモ!(ステーションメモリーズ!)』が他社IPコラボなどで引き続き業績をけん引し、売上高は2019年を上回り過去最高を更新した。
なお、最終損益がゼロとなっているのは、Suishowが運営するサービス「NauNau」のサービス停止に伴い、のれんの減損損失を計上したことが影響している。
売上高33億7000万円(前々期比7.2%増)
営業利益9億4500万円(同9.3%増)
経常利益9億4000万円(同8.7%増)
最終利益ゼロ(前々期5億5800万円の黒字)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①モバイルゲーム事業 売上高30億4300万円(前々期比9.6%増)、セグメント利益11億300万円(同14.3%増)
主力サービスの位置情報連動型ゲームでは、収益の安定と強化を図るべく、ユーザーエンゲージメントを高めることに注力した。『駅メモ!』と『アワメモ!(駅メモ! Our
Rails)』において、地方自治体や鉄道事業者との協業による地方創生、他社IPとのコラボイベントおよびおでかけ促進イベントやグッズ販売イベントを実施した。②コンテンツ事業 売上高3億2200万円(同11.7%減)、セグメント利益2億3100万円(同1.0%増)
2022年12月にソフトバンクのAndroid端末向け定額アプリ提供サービス「AppPass」が終了したことなどの影響により、自社で運営している各着信メロディサービスの課金会員数は緩やかに減少した。③ブロックチェーン事業 売上高100万円(同70.7%減)、セグメント損益2億5100万円の赤字
2024年3月31日に事業から撤退することを予定している。④Suishow事業 売上高300万円、セグメント損益1億3800万円の赤字
「NauNau」において、ユーザーの位置情報やチャットなどが外部から閲覧可能な状態が生じていたとの報道を受け、個人情報漏洩の可能性を含めた事実確認を行うとともに、第三者機関による調査を行った。その結果、セキュリティ設定の不備により、特定の手順を踏むことで個人情報の一部が不正に閲覧可能な状態であったことが判明したが、調査範囲においては、情報流出の事実は確認されなかった。なお、サービスの再開時期は現在未定となっている。 -
■2024年12月期は増収、営業増益を見込む
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2024年12月期通期の業績予想については、以下のとおりで増収、営業増益を見込んでいる。
IEOの中止を含むブロックチェーン事業の撤退と、『アワメモ!』における「シャボンシステム」の開発中止などを決定しており、これらの機能開発の中止や事業の撤退により確保された経営リソースは、グループの主力サービスである『駅メモ!』へ集中させるとともに、AI活用による全社生産性の向上に注力していくとしている。
売上高35億7000万円(前期比5.9%増)
営業利益10億6000万円(同12.1%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社モバイルファクトリー
- 設立
- 2001年10月
- 代表者
- 代表取締役 宮嶌 裕二
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高33億7000万円、営業利益9億4500万円、経常利益9億4000万円、最終利益ゼロ(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3912