韓国NCSOFT、Kakao Gamesと RedLab Gamesを相手に民事訴訟…『ROM』が『リネージュW』を多数模倣と訴える

韓国NCSOFT Corporationは、2024年2月22日、韓国ソウル中央地方裁判所と、台湾知的財産・商業裁判所へ Kakao Gamesと RedLab Gamesに対し、著作権侵害及び不正競争行為に関する民事訴訟を提起したことを発表した。NCは、Kakao Gamesと RedLab Gamesが共同開発した『ROM:Remember Of Majesty(ROM)』が同社の代表作である『リネージュW』のコンテンツやゲームシステムの多数を模倣している事実を確認したという。

『リネージュW』の総合的なゲームシステム(ゲーム構成要素の選択、配列、組合等)が、「ROM」のゲームコンセプト/重要コンテンツ /アート /UI /演出等と酷似しており、これは創作的な個性として理解することが厳しい水準と判断したため。これらは、「MMORPG」というゲームジャンルが持つ共通性や一般的な特徴を超え、NCの知的財産権(IP)を無断で盗用し剽竊したと判断した。

NCは、2023年にKakao Gamesが韓国で正式サービスを開始した『ArcheAge WAR』でも『リネージュ2M』のコンテンツとゲームシステムの多数を模倣した事実を確認し、著作権侵害及び不正競争行為に関する民事訴訟を提起した。

また、Webzenが韓国サービス中の『R2M』に対して、『リネージュM』の著作権を侵害したとして、ゲームサービスの差し止めを求めた訴訟で2023年8月に勝訴し、企業の核心財産である知的財産権(IP)とゲーム コンテンツの成果物の盗用等、不正行為に関し法的にも、NCの主張が正しいことが認められた。

当時の裁判官は判決において、「著作権侵害及び不正競争行為に関して規制を行わなければ、今後ゲーム業界では敢えて力を入れて新しいゲーム規則や組合等を考案する理由がなくなるおそれがある」との考えを示したという。

今回の法的対応は、NCの知的財産権(IP)の保護だけでは無く、韓国におけるゲーム産業の競争力強化のために必要な措置と考え、無分別な盗作/盗用から各ゲームの固有コンテンツを保護し、企業が長期間掛けて研究/開発した成果物と努力を尊重する必要があると考えた、としている。

 

【追記】
NCSOFTより追加で比較できるような画像が到着した。

▼左:リネージュW、右:ROM:Remember Of Majesty(いずれも韓国語)

 画像上から
・ゲームプレイ画面/右のメニュー
→フレームのテクスチャとアイコンの形、スタイル、色などが似ている

・ダンジョンのレイアウト/カードの形で配置されたダンジョンリスト
→構成と情報、レイアウトなどが似ている

・主なGUI(Graphical User Interface)抜粋(比較しやすいよう並列編集済)
→イメージ/色、ボタンの形、装飾要素などの表現が似ている

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