IGポート、第3四半期(6~2月)決算は売上高1%減、営業益4%減に 「SPY × FAMILY」などの二次利用による収益分配を計上の版権事業は好調

  • IGポート<3791>は、4月12日、2024年5月期の第3四半期累計(6~2月)の連結決算を発表、出版事業の子会社リンガ・フランカの解散・清算が決議されたことなどが影響し、減収となった。

    売上高82億5500万円(前年同期比1.9%減)
    営業利益8億3900万円(同4.5%減)
    経常利益9億7100万円(同10.1%増)
    最終利益8億300万円(同19.0%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①映像制作事業 売上高45億6300万円(前年同期比2.3%減)、営業損益4億1900万円の赤字(前年同期1億5500万円の黒字)
    テレビ用アニメーションは「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」「怪獣8号」など、配信用アニメーションは「THE ONE PIECE」「君に届け 3RD SEASON」「ムーンライズ」「ターミネーター」など、納品へ向けそれぞれ制作している。劇場用アニメーションの「劇場版 SPY × FAMILY CODE:White」「ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」は、納品し劇場上映となった。そのほかに、遊技機やCMなどのアニメーションを制作し納品している。

    一部の作品については、制作期間の長期化や、CG制作費、外注などが高騰しており、受注損失引当金を計上している。

    ②出版事業 売上高18億1200万円(同17.1%減)、営業利益4億9200万円(同2.7%減)
    月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「リィンカーネーションの花弁 19巻」「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~ 6巻」「王太子に婚約破棄されたので、もうバカなふりはやめようと思います 3巻」など、定期月刊誌9点、並びに新刊コミックス・書籍110点を刊行した。

    また、既刊コミックスの「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~」「王太子に婚約破棄されたので、もうバカなふりはやめようと思います」は、特に販売好調だった。電子書籍売上は前年同期比9%増と堅調に推移し、書店流通向けの紙書籍の売上減を補い伸長した。

    なお、子会社リンガ・フランカの解散・清算が決議されたことによる減収が発生した。

    ③版権事業 売上高16億5900万円(同25.8%増)、営業利益8億8200万円(同202.2%増)
    「SPY × FAMILY」「進撃の巨人」「ハイキュー!!」「バブル BUBBLE」「攻殻機動隊」「銀河英雄伝説 Die Neue These」などのシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。

    また、過去に投資した減価償却済み作品の版権収入が好調だったため、減価償却費が減少した。

    ④その他 売上高2億2000万円(同7.7%減)、営業損益700万円の赤字(前年同期1700万円の黒字)
    雑誌のイラスト描きやキャラクターの商品化、スマートフォン向けアプリによる収益を計上した。

  • ■今期2度目の業績予想の修正を発表

  • 2024年5月期の業績予想については、第2四半期決算発表時に続き、今期2度目の修正を実施しており、以下のとおり。

    売上高104億4000万円→115億9800万円(増減率11.1%増、前期比3.9%増)
    営業利益8億9100万円→11億2500万円(同26.3%増、同13.6%増)
    経常利益11億100万円→12億5200万円(同13.7%増、同25.3%増)
    最終利益10億900万円→10億7200万円(同6.2%増、同39.9%増)

株式会社IGポート
https://www.igport.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社IGポート
設立
1987年12月
代表者
代表取締役社長 石川 光久
決算期
5月
直近業績
売上高118億4100万円、営業利益12億2500万円、経常利益13億8000万円、最終利益11億5800万円(2024年5月期)
上場区分
東証
証券コード
3791
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