6月13日の東京株式市場は続落。日経平均株価は、前日比156円24銭安の3万8720円47銭でこの日の取引を終えた。米国連邦公開市場委員会(FOMC)を無事通過したものの、明日の日銀金融政策決定会合の結果公表やメジャーSQを控えて持ち高調整の売りが次第に強まったという。朝方は米国株高の流れを受けてプラス圏で推移したが、前引け間際にマイナスに転じた。
こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録している89銘柄のうち、上昇は37銘柄、下落は48銘柄、変わらずは4銘柄で、下落した銘柄の方が多かった。
個別では、ANYCOLOR<5032>がストップ高。2024年4月期の好決算発表に続き、今期も2ケタ超の増収増益を見込むことに加え、発行済株式総数の6.40%に当たる400万株、75億円を上限とした自社株買いを実施すると発表したことが市場の高い評価を集めた。
またmonoAI technology<5240>もストップ高。Epic Gamesが「フォートナイト」を2025年後半からApp Storeで提供すると公式Xで発表したことで思惑が出た模様。同社は「フォートナイト」向けにマップ開発などを受託している。収益貢献を期待した買いというより、主力株が手詰まりになる中、材料株として短期資金が集まった可能性が高いのではないか。
モイ<5031>が後場に入って急騰した。この日の場中に自社が運営するライブ配信サービス「ツイキャス」において、スマホひとつでPC配信のような”声配信”ができる機能「スタジオ配信」に「3Dアバター」機能を搭載したと発表したことが株価の刺激材料となった。
サイバーエージェント<4751>が4日ぶりに反発。SMBC日興証券が投資判断「2」を継続し、目標株価を1100円から1200円に引き上げたことが材料視された。SBI証券が目標株価を3650円から3750円に引き上げたと観測されている円谷フィールズホールディングス<2767>も続伸。
半面、KADOKAWA<9468>が4日続落。「ニコニコ」やコーポレートサイト、「エビテン」などグループサイトにアクセス障害から復旧していないことが引き続き嫌気された。クレジットカード情報の漏えい等は確認されていないものの、システム全体を再構築することも明かしており、被害状況の大きさが懸念されているようだ。
前日復配を発表したケイブ<3760>が大幅安となった。権利落ちを過ぎたことからむしろ失望感が出たのかもしれない。ブロックチェーンゲーム『ディライズ ラストメモリーズ』の配信開始日を2024年6月から7月25日に再変更したenish<3667>も大きく売られた。イオレ<2334>やクシム<2345>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>もさえない。