【ゲーム株概況(6/19)】上昇37銘柄、下落51銘柄 オリンピックeスポーツ材料にGLOE大幅高 急落のNJHDはリバウンド monoAIが大幅続落

6月19日の東京株式市場は小幅続伸。日経平均株価は、前日比88円65銭高の3万8570円76銭でこの日の取引を終えた。前日の米国株式市場でエヌビディアが買われた流れを引き継ぎ半導体関連を中心に物色された。ただ、米国市場が本日は休場ということで積極的に買う動きは限定的で、上値の重さから利益確定の売りに押されて上げ幅を縮小した。

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている89銘柄のうち、上昇は37銘柄、下落は51銘柄、変わらずは1銘柄で、下落した銘柄の方が多かった。

個別では、GLOE<9565>が大幅高。国際オリンピック委員会(IOC)がスイスのローザンヌで開いた理事会で「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」の創設を7月22日~24日にパリで開かれる総会に提案することが材料視されている。ただ同社にどういった形で恩恵があるのか見えづらく、ここ最近目立つ材料株の循環物色の一環と見るべきかもしれない。

クシム<2345>が続伸。クシム<2345>子会社のチューリンガムは、ZEAL NOVA、ギグワークス<2375>子会社のGALLUSYSと共同制作を行っているSnap to Earn「SNPIT」について、独自トークンである「SNPIT Token」が6月20日より、海外暗号資産取引所「Gate.io」と「MEXC」での取引開始が決定した。

前日急落したエヌジェイホールディングス<9421>が反発。目立った材料は観測されていないものの、自律反発狙いの買いが入ったようだ。KADOKAWA<9468>が続伸。子会社フロム・ソフトウェアの手掛ける『ELDEN RING』のダウンロードコンテンツの発売日が接近している。システム障害の影響の懸念が残るものの、業績への貢献が期待されている。

このほか、インフォコム<4348>が小幅続伸。ここまで買収への期待から買われていたが、公開買付価格が6060円と6月18日の終値6030円とほぼ変わりない水準だったこともあり、サヤ寄せの動きはあるものの、株価の動きは限定的となっている。

米国の投資ファンドのブラックストーンは昨日、同社を2756億円で買収すると発表した。1株6060円で公開買付を行うほか、インフォコムの親会社である帝人<3401>より買い取るとのこと。

他方、monoAI technology<5240>が大幅続落。『フォートナイト』のiOSリリース決定に絡んだ思惑で短期資金が入って急騰していた。利食い売りに加えて、短期資金による損切りの投げ売りも出ていたようだ。

バンダイナムコホールディングス<7832>が小反落。前引けは前日比26円安の3000円だった。みずほ証券が同社株のレーティング「中立」の継続とし、目標株価を3000円から3100円に引き上げたと観測されている。

このほか、KLab<3656>もさえない。この日、WANDA CINEMAS GAMESと新たなパートナーを組み、TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』の新作モバイルゲームプロジェクトを再始動すると発表したが、市場での反応は薄い。2026年内リリースということや、モバイルゲーム市場の難しさを考えると消化難だったようだ。