コーエーテクモ、第1四半期決算は新作スマホゲームのリリースなく減収・営業減益　『Rise of the Ronin』リピートに注力　運用益で経常・最終は最高水準に

コーエーテクモホールディングス<3635>は、7月29日、2025年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高176億0700万円(同3.8%減)、営業利益57億2300万円(同23.8%減)、経常利益187億0300万円(同27.3%増)、最終利益136億2800万円(同29.2%増)だった。

・売上高:176億0700万円(同3.8%減)
・営業利益:57億2300万円(同23.8%減)
・経常利益:187億0300万円(同27.3%増)
・最終利益:136億2800万円(同29.2%増)

パッケージゲームにおいて『Rise of the Ronin』等のリピート販売が中心となった。スマートフォンゲームでは既存タイトルが前期に引き続き安定して収益に貢献した。新規のスマートフォンタイトルの配信開始による売上貢献があった前年同期に対し、この四半期は新規タイトルの配信が無かったため、売上高は前年を下回ったという。また、自社運営のスマートフォン向けタイトルが前年より2タイトル増加したこと等による費用増により、営業利益は前年比で減少した。

経常利益は最終利益は一転して増益となったが、これは主に金融市場の動向を注視しながら運用を行い、受取利息、有価証券償還益等を計上したことで、営業外収支は前年同期比で大幅に増加したという。経常利益、最終利益は第1四半期として過去最高の業績を達成した。

■エンタテインメント事業

・売上高:165億8100万円(前年同期比3.1%減)
・営業利益:57億0100万円(同22.2%減)

「シブサワ・コウ」ブランドでは、『信長の野望 覇道』が配信1.5周年を記念したキャンペーンで同社の「戦国無双」シリーズとのコラボイベントを実施した。

「ω-Force」ブランドでは、シリーズ最新作のタクティカルアクション『真・三國無双 ORIGINS』(PS5、Xbox Series X|S、Windows(Steam)用)を2025年に発売予定であることを発表した。また、『Fate/Samurai Remnant』のダウンロードコンテンツ第3弾「断章・白龍紅鬼演義」を6月に配信した。

「Team NINJA」ブランドでは、前期末に発売した『Rise of the Ronin』(※1)のリピート販売に注力した。「ガスト」ブランドでは、『FAIRY TAIL2』(PS5、PS4、Nintendo Switch、Windows(Steam)用)が今冬発売予定であることを発表した。『レスレリアーナのアトリエ ～忘れられた錬金術と極夜の解放者～』は前期に続き堅調に推移した。

「midas」ブランドでは、位置情報ゲーム『信長の野望 出陣』において、地域の伝統行事とのコラボレーションイベントを実施した。

「ルビーパーティー」ブランド、「AAAスタジオ」では、新規タイトルの開発に注力している。

IP事業においては、同社がIPを許諾している『三国志・戦略版』(国内では『三國志 真戦』)が全世界累計1億ダウンロードを突破するなど、引き続き収益に寄与した。

※1発売元はソニー・インタラクティブエンタテインメント社

■アミューズメント事業

・売上高:7億5700万円(同16.5%減)
・営業利益:1500万円(同92.6%減)

アミューズメント施設は、既存店売上高が好調に推移した。スロット・パチンコでは、液晶ソフト受託開発に取り組んでいる。

■不動産事業

・売上高:2億8000万円(同7.0%減)
・営業利益:6500万円(同109.6%増)

ライブハウス型ホールKT Zepp Yokohamaは、引き続き高い稼働率となった。

■その他事業

・売上高:7800万円(同2.5%減)
・営業損失:5800万円(前年同期は5700万円の損失)

ベンチャーキャピタル事業において、ファンドの管理費用が発生した。

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高900億円(前期比6.4%増)、営業利益300億円(同5.3%増)、経常利益400億円(同12.6%減)、最終利益300億円(同11.2%減)、EPS95.04円を見込む。

・売上高:900億円(同6.4%増)
・営業利益:300億円(同5.3%増)
・経常利益:400億円(同12.6%減)
・最終利益:300億円(同11.2%減)
・EPS:95.04円

計画に対する進捗率は、売上高19.6%、営業利益19.1%、経常利益46.8%、最終利益45.4%となっている。

・売上高:19.6%
・営業利益:19.1%
・経常利益:46.8%
・最終利益:45.4%

※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。