円谷フィールズHD、第1四半期決算は営業益24.4%増の25億円…「ウルトラマン」海外MD/ライセンス収入好調、グループ入りしたエース電研が貢献

円谷フィールズホールディングス<2767>は、8月9日、2025年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高261億7600万円(前年同期比13.7%減)、営業利益25億1900万円(同24.4%増)、経常利益33億2800万円(同52.3%増)、最終利益16億9600万円(同22.6%増)だった。

・売上高:261億7600万円(同13.7%減)
・営業利益:25億1900万円(同24.4%増)
・経常利益:33億2800万円(同52.3%増)
・最終利益:16億9600万円(同22.6%増)

円谷プロダクションを中心とするコンテンツ&デジタル事業、フィールズを中心とするPS事業がそれぞれ増益となった。

■コンテンツ&デジタル事業セグメント

売上高35億9800万円(同14.9%増)、営業利益10億4800万円(同33.6%増)となった。「ウルトラマン」の海外MD/ライセンス収入の増加を主因として売上、利益共に前年同期を上回った。

【MD/ライセンス】18億4500万円(同30.6%増)
中国におけるマーチャンダイジングが、これまでのブロック玩具、カードゲーム、文具、衣料品に加え、低価格帯玩具や食品領域にも拡がり消費者の裾野の広い商品群へ着実に浸透した結果、MD/ライセンス収入は同30.6%の増加となった。中でも中国を中心とした海外MD/ライセンス収入は同49.1%の増加となった。

各商品カテゴリー別の状況は以下の通り。

①トイ&ホビー:ブロック玩具に加え新たに低価格帯玩具のライセンス収入が伸長し、7億1900万円(同42.7%増)となった。
②ライフスタイル:子ども向け衣料品や文具を中心にライセンス収入が伸長し、3億3300万円(同32.8%増)となった。
③FMCG※:食品関連商品の拡がりがライセンス収入の伸長に繋がり、2億0700万円(同87.4%増)となった。
※FMCG:日用消費財(食品、飲料等)
④カードゲーム:既存のカードゲームによるライセンス収入が前年並みの1億6200万円(同11.2%減)となった。
⑤その他:ゲームコラボ等のライセンス収入が貢献し、4億2300万円(同16.0%増)となった。

【映像・イベント】6億1500万円(同6.7%増)
映像事業では北米など多地域での番組販売・配信等が進捗した。ライブ・イベント事業では『ウルトラマン:ライジング』や『ウルトラマンアーク』の放送・配信に先駆けたプロモーション施策を推進した。また、人気キャラクター『ウルトラマンゼロ』の15周年を記念するイベントを東京・渋谷で開催し、国内はもとより海外からも多くのファンが訪れ盛況を呈した。

デジタル・フロンティアは、最先端のCG映像制作技術を武器にNetflix作品『シティーハンター』等におけるVFX制作の他、大型アニメ映画やゲーム案件の受託開発が順調に推移している。さらに、最先端の3DCGで制作したデジタルドールによるVTuberプロジェクト『cage』や、CGで人間をリアルに再現する「デジタル・ヒューマン」技術を活用し、CMやメタバース上での展開など新規領域での取り組みを加速させている。

■PS事業セグメント

売上高222億9000万円(同17.4%減)、営業利益20億5700万円(同9.3%増)となった。

フィールズにおいては最新の市場動向を考慮し、第1四半期は期中納品の商品力強化に注力した。パチンコの販売台数は79.9%減の8615台と大きく減ったものの、パチスロは同18.2%増の2万0676台と増えた。

また、島補給システムを始めとしたパーラー向け機器設置工事を行うエース電研においては同社グループ入りした効果が下支えとなり機器設置工事が増加したことに加えて改刷対応が追い風となり、PS事業の利益を押し上げたという。

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高1550億円(前期比9.2%増)、営業利益152億円(同28.5%増)、経常利益161億円(同24.3%増)、最終利益116億円(同0.4%増)、EPS177.29円を見込む。

・売上高:1550億円(同9.2%増)
・営業利益:152億円(同28.5%増)
・経常利益:161億円(同24.3%増)
・最終利益:116億円(同0.4%増)
・EPS:177.29円

計画に対する進捗率は、売上高16.9%、営業利益16.6%、経常利益20.7%、最終利益14.6%となっている。

・売上高:16.9%
・営業利益:16.6%
・経常利益:20.7%
・最終利益:14.6%