トーセ、フィリピン子会社と札幌開発センターの閉鎖決定…開発技術力や開発効率の向上が難しい拠点閉鎖、1億2100万円の特損

トーセ<4728>は、この日(8月27日)、フィリピンの特定子会社であるTOSE PHILIPPINESと札幌開発センターを閉鎖することを明らかにした。ゲーム開発の大型化・複雑化や技術革新が進むなか、企業価値の向上を加速させるため、開発技術力や開発効率の向上が難しい事業拠点を閉鎖し、高い付加価値を生み出す事業拠点に資源の集中を図ることとした、としている。

業績への影響については、特別損失として、総額1億2100万円を計上する。2024年8月期の連結業績予想については現在精査中であり、今後開示すべき事項が発生した場合には速やかに発表する、としている。

 

■TOSE PHILIPPINESの解散及び清算について

TOSE PHILIPPINESは、同社が受託した開発案件の一部をオフショア開発していたが、コロナ禍初期に在宅勤務への切り替え等の混乱で一時的に稼働が大きく低下し、以降も営業赤字が継続していたという。

体制立て直しのために事業計画の見直しや業務改善を検討し、開発技術力の向上を目指し取り組みを進めてきたが、業界の進展に対して技術力の引き上げが追い付いていない状況にあるという。

折からの物価・人件費の高騰等で今後の業績改善が見込めないと判断し、同社を解散及び清算することとした。特別損失として約1億0500万円を計上する。

 

 

■札幌開発センターの閉鎖について

札幌開発センターは、札幌周辺での採用活動の強化と機動性の向上を目的として同開発センターを開設したものの、同エリアでの人材獲得競争が想定を超えて激化し、計画通りに規模を拡大することができず、開発の効率性向上に至らない状況が続いていたとのこと。今後のより効果的な事業運営を目指し、同開発センターはその事業と機能を他の開発センターに移管したうえで閉鎖する。これにトモアに、特別損失として約1600万円が発生する見込み。

 

株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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