メタバース関連企業のV、スクエニや伊藤忠、ソニー、NVCC、FFGを引受先とする第三者割当増資を実施

株式会社Vは、日本ベンチャーキャピタル、FFGベンチャービジネスパートナーズ、スクウェア・エニックス、伊藤忠商事、Sony Startup Acceleration Programを引受先とする第三者割当増資を実施したことを明らかにした。これにより金融機関からの融資等を含めた同社の累計調達額は約2億4000万円となった。

今回の資金調達により、出資元各社との事業連携、事業の拡大に伴う人材採用、取引先企業への提供価値を最大化させる技術的投資を進め、国内の様々なメタバース領域での取組みを推進する、としている。

 

■本ラウンドにおける投資家・事業会社 ※順不同

・日本ベンチャーキャピタル(NVCC)
・FFGベンチャービジネスパートナーズ
・スクウェア・エニックス・ホールディングス
・Sony Startup Acceleration Program(ソニーグループ)
・伊藤忠商事

 

■2024年時点でみるメタバース市場の現状と課題について

総務省の世界のメタバース市場規模(売上高)の推移及び予測によると、2021年に4.2兆円まで拡大を続けており、2030年には78.8兆円規模になることが見込まれている。

 

▲総務省、情報通信分野の現状と課題、仮想空間市場、世界のメタバース市場規模(売上高)の推移及び予測

 

しかし、国内のメタバース市場においては拡大に対して収益化が大きな課題となっている。そのような状況下の中、同社は自社でも通期黒字化を達成し、取り組んでいるクライアントとのプロジェクトでも数多くの収益化を達成しているという。

 

▲メタバースビジネス 調査レポート(Metaverse Business Research Report)

 

■ Vの事業概要

Vは大きく3つの事業を展開している。

1.メタバース領域参入支援事業
VRChat、ZEPETO、Roblox、Fortinteなど、メタバースにおける主要プラットフォームでのワールド制作やアバター/衣装アイテムの制作・国内最大級のコミュティを活用した販売プロモーションまでを一気通貫で支援する事業。

既に数億人単位のユーザーがいる、数千億規模の経済圏があるプラットフォームで事業を展開することで、0からプラットフォームを構築してユーザーを集客するコストをなくし、早期に実施したい事業を展開していくことが可能になる。

2.Discord立ち上げ運営支援事業
世界で月間2億人が利用し、メタバース領域での取組みにも多く活用されている急成長中のSNS「Discord」の立ち上げ運営支援事業。Roblox国内最大の「ロブコミュ-JP」やVRChat国内最大の「VRC-JP」など複数タイトルで国内最大ユーザー数のDiscordコミュニティを運営する同社の知見を活かして運営をおこなっている。

3.バーチャルアイテムEC事業
アニメ等のIPライセンサーから許諾/新規IPを共同開発したプロジェクトは大きな反響を生んだ。バーチャルコミュニケーション市場主要4プラットフォームへの販路も所持しており、特に次世代ソーシャルプラットフォーム「VRChat」には、自社事業の「メタカル最前線」「kaihen」含め、網羅性のある顧客接点を持ち、多角的に消費者に届ける販路を持っている。

 

■ 資金調達の背景と目的

2024年3月度、通期での黒字化を達成した。今回の資金調達を契機に、人材採用、技術・組織開発への投資を積極的に実施することで事業をさらに拡大し、多くの企業が抱えるメタバース領域の事業展開における課題を解決していくとのこと。また、バーチャルアイテムのEC市場「バーチャルコマース領域」国内最大シェア獲得を目指していく。

「メタバース」というワードが一般化する中で、既存のコミュニティを越え、仮想空間を生活の一部とする消費者は増加し続けている。「暮らす」人々の生活を豊かにするため、"メタバースに取り組む全ての企業と共創"していく事業にさらなる投資をしていく、としている。

 

 

■V 会社概要

会社名:株式会社V
所在地:〒141-0021 東京都品川区上大崎三丁目2−1 目黒センタービル8階
代表者:代表取締役兼CEO 藤原光汰
事業内容:インターネットサービスの企画・開発・運営