松竹、第2四半期(3~8月)決算は売上高7%減、営業益69%減 持分法による投資損失を営業外費用に計上し、約31億円の経常赤字を計上

  • 松竹<9601>は、10月11日、2025年2月期の第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表、映画館事業で映画興行全体が当初の見通しに比べ低調に推移したこともあり、減収・営業減益となった。

    また、持分法適用関連会社のBS松竹東急の経営計画の見直しに伴い、持分法による投資損失を営業外費用として計上することで、経常損益と最終損益は赤字に転落した。

    売上高395億5700万円(前年同期比7.7%減)
    営業利益7億1500万円(同69.6%減)
    経常損益31億4800万円の赤字(前年同期16億6500万円の黒字)
    最終損益6億8100万円の赤字(同33億1500万円の黒字)

    映像関連事業については、配給は、邦画7作品、洋画4作品、アニメ3作品、シネマ歌舞伎、METライブビューイング、松竹ブロードウェイシネマなど、多様な作品を公開した。6月の「九十歳。何がめでたい」はシニア層を中心に、7月の「あのコはだぁれ?」は10代・20代を中心に支持を集め、ともに興行収入10億円を越えるヒット作となった。

    興行は、邦画では「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」が興行収入100億円を超え、「変な家」「キングダム 大将軍の帰還」、洋画では「インサイド・ヘッド2」が大ヒットとなった。なお、今期は売店部門の強化に注力しており、収益に貢献した。

    テレビ制作は、BS放送にて時代劇「広重ぶるう」「無用庵隠居修行8」、連続ドラマ「めんつゆひとり飯2」「雲霧仁左衛門ファイナル」、CSチャンネルにて「鬼平犯科帳」2作品を制作した。

    DVD・ブルーレイディスク販売は、「シチリア・サマー」「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」「ブルーアーカイブ The Animation 第1巻」「シネマ歌舞伎 刀剣乱舞 月刀剣縁桐」などを発売し好調に推移した。

    配信は、「おまえの罪を自白しろ」をAmazon Prime Videoで独占配信し、売上に大きく貢献した。「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は、4月にU-NEXTで都度課金サービスにて先行独占配信、8月にAmazon Prime Videoで定額見放題サービス独占配信を実施し、大きな話題となった。松本清張原作「黒革の手帖」2作品をAmazon Prime Video他配信会社に提供し、好評を得た。

    テレビ放映権販売では、4月からBSテレ東で「釣りバカ日誌」全作品の4K版を半年にわたって放送した。また、江戸川乱歩原作「氷柱の美女」などの販売も行った。

  • ■通期業績予想を下方修正

  • なお、第2四半期決算の発表ともに、2025年2月期通期の連結業績予想の下方修正を発表しており、以下のとおり。

    売上高917億円→867億円(増減率5.5%減、前期比1.5%増)
    営業利益13億円→10億円(同23.1%減、同72.1%減)
    経常損益13億円の黒字→28億5000万円の赤字(前期28億6600万円の黒字)
    最終損益35億円の黒字→5億8000万円の赤字(同30億1600万円の黒字)

松竹株式会社
https://www.shochiku.co.jp/

会社情報

会社名
松竹株式会社
設立
1920年11月
代表者
代表取締役会長 会長執行役員 迫本 淳一/代表取締役社長 社長執行役員 髙𣘺 敏弘/代表取締役 副社長執行役員 武中 雅人
決算期
2月
上場区分
東証プライム
証券コード
9601
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