GENDA、25年1月期決算は営業利益48%増の79億円と大幅増収増益…「GiGO」と「カラオケBanBan」、フクヤがいずれも創業以来の最高益

GENDA<9166>は、3月12日、2025年1月期の連結決算を発表し、売上高1117億8600万円(前の期比100.7%増)、営業利益79億6500万円(同48.3%増)、経常利益73億0500万円(同40.0%増)、最終利益33億0400万円(同20.9%減)だった。

・売上高:1117億8600万円(同100.7%増)
・営業利益:79億6500万円(同48.3%増)
・経常利益:73億0500万円(同40.0%増)
・最終利益:33億0400万円(同20.9%減)

「GiGO」ブランドのアミューズメント施設を運営するGENDA GiGO Entertainment、「カラオケBanBan」を運営するシン・コーポレーション、「キャラクターMD」を展開するフクヤグループがいずれも創業以来の最高益を更新した。買収した店舗や企業が業績拡大に貢献したほか、既存事業も好調だった。また、「GiGO」と「カラオケBanBan」の協業、クレーンゲーム景品で「GiGO」とフクヤとの協業などシナジー追求も成長に拍車をかけた。

 

■エンタメ・プラットフォーム事業

GENDA GiGO Entertainmentを中心とする国内の「アミューズメント」においては、都市部での人流の増加やプライズゲーム売上の伸長、前期にオープンした店舗及びM&Aにより取得した店舗の寄与に加え、積極的な新規出店とロールアップM&Aに注力し、売上高は前年同期比で好調に推移した。2024年12月には、2024年2月に連結子会社としたシン・コーポレーションの運営する「カラオケBanBan」とGENDA GiGO Entertainmentが運営するアミューズメント施設「GiGO」の複合型店舗の1号店に「GiGO桑名」を開業したほか、カフェ・レストランとアミューズメントが融合した店舗等、新業態の出店にも注力し、合計24店舗の新規出店を行った。

これらに加え、M&Aにより、2024年2月のプレビを皮切りに、サンダイ、アメックスがグループインしたほか、マタハリーエンターテイメントよりアミューズメント施設を譲受するなど、合計60店舗を取得し、2025年1月末時点における国内のアミューズメント施設は339店舗となった。GENDAの主力事業である「アミューズメント」の店舗網拡大が順調に進行している。また、2024年6月には、推し活専門ショップ「fanfancy+with GiGO」の会員アプリをリリースした。本アプリは、GENDAが提供するサービスの相互送客を目的とした機能「GENDA ID」を導入した初のサービスであり、今後もGENDAが展開する各サービスに導入していく。

海外の「アミューズメント」においては、米国法人Kiddleton,Inc.がミニロケ(スタッフの常駐しないゲームコーナー)の積極的な新規出店及び既存店活性化に注力した。ミニロケ457箇所を新規出店したことに加え、既存のミニロケの増床、プライズゲーム機の増台等が奏功し、売上高は前年同期比39.4%増(連結子会社化前を含む実績比)と好調に推移した。また、2024年11月には、全米にミニロケを約1万箇所展開するNational Entertainment Networkを連結子会社とした。NENにおいては、グループイン直後より既存のプライズゲーム機からKiddleton式のプライズゲーム機への入替を推進した結果、入替を実施したミニロケの売上高は、入替前と比較し大きく伸長している。また、台灣奇恭股份有限公司が台湾に5店舗、GiGO VIETNAM Co., Ltd.がベトナムに2店舗の新規出店を行うなど、GENDAのプラットフォームが海外でも着実に拡大している。

「カラオケ」においては、2024年2月にカラオケ施設を運営するシン・コーポレーションを、2024年10月にはカラオケ機器の販売・レンタルを展開する音通グループを連結子会社とした。シン・コーポレーションの運営する「カラオケBanBan」では、独自の料金パック施策やアミューズメント施設「GiGO」との相互送客施策等により集客力が向上したことに加え、ミニロケの設置やGENDAのグループ企業であるレモネード・レモニカやシトラムが取り扱う商品を飲食メニューに導入するなど、グループシナジーの極大化にも注力した結果、売上高が好調に推移した。

また、第4四半期においては、店舗網の拡大にも注力し、新たな旗艦店「カラオケBanBan蒲田駅東口店」等、2店舗の新規出店に加え、M&A(固定資産譲受)により3店舗を取得し、2025年1月末時点におけるカラオケ店舗数は368店舗となっている。さらに、2024年11月には、「カラオケBanBan」アプリのリニューアルを行った。このリニューアルにより、会員IDを「GENDA ID」へ移管、2025年1月末時点で会員数は約68万人に達している。また、音通においては、シン・コーポレーションとの取引の拡大に注力し、「カラオケ」における垂直統合が順調に進んでいる。

「F&B」においては、2024年5月に、酒類の輸入卸及び国内での販売を手掛けるシトラムを連結子会社とした。シトラムでは、人気のリキュール「クライナーファイグリング」の「カラオケBanBan」への卸売販売等、販路の拡大に注力した。また、レモネード・レモニカでは、スタンド型レモネード専門店「LEMONADE by Lemonica」の「GiGO」店舗内への出店を拡大したほか、Sweet Pixels(2025年1月に日本ポップコーンから社名変更)では、GENDAのグループ企業であるギャガが配給・公開した映画とコラボレーションしたポップコーンを企画・提供し、「GiGO」で販売するなど、グループシナジーの極大化への取り組みが順調に進行している。

2025年1月末におけるGENDAの店舗及びミニロケを合わせた「エンタメ・プラットフォーム」の拠点数は約1万1800拠点(前期末843拠点)に達し、売上高は1008億7100万円(前年同期比86.5%増)、一過性のM&A関連手数料が費用計上される前の調整後のセグメント利益は145億4800万円(前年同期比80.2%増)となった。そこから一過性のM&A関連手数料を費用計上した結果、セグメント利益は134億0200万円(前年同期比67.6%増)となっている。

 

■エンタメ・コンテンツ事業

「キャラクターMD」においては、フクヤグループ及びアレスカンパニーが、「GiGO」を中心とするGENDAの国内アミューズメント施設及び米国のミニロケ(Kiddleton及びNEN)へのプライズ供給の拡大に注力した。また、フクヤでは、推し活専門ショップ「fanfancy+ with GiGO」の出店拡大に連携し、商品供給を拡大した。GENDAの主力事業である「アミューズメント」と「キャラクターMD」との垂直統合が順調に進んでいると同時に、アレスカンパニーはグループ内組織再編によりアミューズメント関連製品のレンタル・販売事業を承継し、営業効率の向上が図れた結果、社外との取引も順調に拡大している。

「コンテンツ&プロモーション」においては、ダイナモアミューズメントがテーマパークの常設アトラクションの設計・施工を受注したほか、2024年6月にVAR LIVE JAPANよりVRゲーム事業を譲受、2025年1月には、TOKYO TOWERとの共催による「VR BASE TOKYO」を期間限定でオープンした。また、映画配給を手掛けるギャガが、第76回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」受賞及び第96回アカデミー賞脚本賞を受賞した「落下の解剖学」やアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(前章・後章の2部作)等、前期において邦画・洋画・アニメと多彩なラインアップで合計28作品の映画を配給・公開した。その中でも、2024年8月に1館で公開した「侍タイムスリッパ―」は、口コミにより高評価が広がり、2025年1月末時点で全国350館以上まで上映を拡大、第48回日本アカデミー賞において7部門で優秀賞を受賞する快挙を達成している。

売上高は144億6200万円(前年同期比511.8%増)、一過性のM&A関連手数料が費用計上される前の調整後のセグメント利益は4億0800万円(前年同期億2400万円)となった。そこから一過性のM&A関連手数料を費用計上した結果、セグメント利益は4億円(前年同期400万円)となっている。

 

■2026年1月期の見通し

2026年1月期の業績は、売上高1570億円(同40.4%増)、営業利益105億円(同31.8%増)、経常利益91億円(同24.5%増)、最終利益50億円(同51.3%増)、EPS30.80円を見込む。株価収益率は84.3倍となる。

・売上高:1570億円(同40.4%増)
・営業利益:105億円(同31.8%増)
・経常利益:91億円(同24.5%増)
・最終利益:50億円(同51.3%増)
・EPS:30.80円

 

【3月12日18時28分追記】
▼通期業績推移のグラフ

 

▼四半期業績推移のグラフ

株式会社GENDA
https://genda.jp/

会社情報

会社名
株式会社GENDA
設立
2018年5月
代表者
代表取締役会長 片岡 尚/代表取締役社長 申 真衣
決算期
1月
直近業績
売上高1117億8600万円、営業利益79億6500万円、経常利益73億0500万円、最終利益33億0400万円(2025年1月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
9166
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