カバー、26年3月期業績は売上高21%増も営業利益2.5%増の82億円を計画…先行投資負担でこれまで続いた高い利益成長は一旦落ち着く

カバー<5253>は、2026年3月期の連結業績について、売上高525億円(前期比21.0%増)、営業利益82億円(同2.5%増)、経常利益82億円(同3.0%増)、最終利益57億円(同2.5%増)を計画している。増収増益を見込むが、前期2025年3月期まで続いた高い利益成長は先行投資もあって一旦落ち着く。

・売上高:525億円(同21.0%増)
・営業利益:82億円(同2.5%増)
・経常利益:82億円(同3.0%増)
・最終利益:57億円(同2.5%増)
・EPS:86.82円

 

成長を牽引する主な要因としては、トレーディングカードゲームの海外展開を含むマーチャンダイジング商品の展開強化、国内外の大型タイアップ企業やライセンシーとの取引拡大、配信・音楽・ゲームなど各分野でのブランド認知拡大を通じた関連ビジネスの拡大が挙げられる。増収となる一方で、先行投資も行う予定で、営業利益を一時的に下押しする要因となる。 

上期では、将来の事業成長を見据えた先行投資に伴う短期的な固定費の増加に加えて、売上高が下期に偏重する季節性の影響により、利益水準が前年同期を下回る見通し。

先行投資は多岐にわたり、表現技術に関わる研究開発、コンテンツ供給体制の拡充、サプライチェーン効率化に向けた体制整備、海外拠点の運営やマーケティング、ゲームや「ホロアース」などのデジタルコンテンツの開発、さらには経営基盤強化のための管理部門の体制整備などとなっている。

 

下期では、物流体制の最適化が進むほか、新経営体制のもと、人員再配置や業務プロセスの見直し、販管費の最適化といった構造改革を進め、収益体質の強化を図ることで、通期ベースでは増収増益を見込む。