マーベラス、第1四半期決算は営業益272％増の2億4300万円　アミューズメント拡大、音楽映像が採算改善　『龍ファク』好評も開発費重くゲーム事業は赤字に

マーベラス<7844>は、7月31日、2026年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高87億3900万円(前年同期比50.5%増)、営業利益2億4300万円(同272.4%増)、経常利益2億1900万円(同41.3%減)、最終利益1億1200万円(同43.2%減)だった。

・売上高:87億3900万円(同50.5%増)
・営業利益:2億4300万円(同272.4%増)
・経常利益:2億1900万円(同41.3%減)
・最終利益:1億1200万円(同43.2%減)

同社では、コンシューマの新作『龍の国 ルーンファクトリー』の発売やアミューズメント事業の好調、音楽映像事業の採算改善で大幅な増収・営業増益となったものの、『龍の国 ルーンファクトリー』の開発費先行により利益の増加は限定的となった、としている。最終利益については、前年同期に為替差益が発生していたものの、当期においては為替差損が発生したことから、反動により減益となった。

■デジタルコンテンツ事業

売上高が、同62.8%増の52億1000万円、セグメント利益は3億4900万円の損失計上となった。

コンシューマゲームでは、「ルーンファクトリー」シリーズの最新作『龍の国 ルーンファクトリー』を6月5日に発売した。ユーザーからの評価は高く、これまでのところ順調な販売推移となっており、売上面では大きく貢献しているが、リリース時より計上される開発費負担が重く、第1四半期時点では費用が先行している。

また、海外子会社マーベラス USA からは、アニプレックスからのアクイジションタイトルとなる『The Hundred Line -Last Defense Academy-』の Nintendo Switch 北米版を4月24日に発売した。

オンラインゲームでは、『ビックリマン・ワンダーコレクション』が4月に1周年を迎え、周年イベントを実施した。その他の既存タイトルも『ドルフィンウェーブ』で、2.5周年の記念イベントやコラボイベントが好調に推移し、それぞれ収益貢献した。

■アミューズメント事業

売上高が、同64.8%増の26億3700万円、セグメント利益は、同57.7%増の7億5700万円となった。

昨年7月より、日本国内で稼動を開始したポケモンキッズアミューズメントマシンの『ポケモンフレンダ』については、4月24日より新弾を投入し、引き続き人気を博している。

また、4月より稼動を開始した『ポケモンメザスタ』の海外展開については、一部地域で新弾投入を前倒しする等非常に好調な推移となっている。

今後でも、イベントやキャンペーン等、プロモーションを積極的に行い、新規・既存ユーザーの獲得、活性化に努めていく。

■音楽映像事業

売上高が、同11.2%減の8億9100万円、セグメント利益は、同230.9%増の2億8900万円となった。

前期において、不採算事業を整理したこと等により減収となったものの、利益面においては、その効果に加えて「舞台『魔道祖師』邂逅編」をはじめ、「舞台『刀剣乱舞』」や「ミュージカル『テニスの王子様』」といった前期末より公演を行い、活況となったタイトルの計上がこの四半期に集中したことも寄与し、大きく改善した。

第1四半期の主なタイトルとしては、前期末より引き続き公演行った「舞台『魔道祖師』邂逅編」をはじめ、『ワールドトリガー the Stage』や「ミュージカル『憂国のモリアーティ』」の新作公演を公演したほか、「ミュージカル『薄桜鬼 真改』」の新作公演を実施し、いずれも好評を博した。

また、アニメ事業における新しい取り組みとして、オリジナルショートアニメプロジェクト『ラノベアニメ』を開始した。6月12日から、公式 YouTube チャンネル等で順次配信を開始し、7月12日からは、テレビアニメ用に再編集した『週刊ラノベアニメ』の放送を開始した。

■2026年3月期の見通し

2026年3月期の業績は、売上高350億円(前期比25.2%増)、営業利益20億円(同10.0%増)、経常利益20億円(同11.1%増)、最終利益14億円(同71.0%増)、EPS23.11円を見込む。株価収益率は23.5倍となる。

・売上高:350億円(同25.2%増)
・営業利益:20億円(同10.0%増)
・経常利益:20億円(同11.1%増)
・最終利益:14億円(同71.0%増)
・EPS:23.11円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:25.0%
・営業利益:12.2%
・経常利益:11.0%
・最終利益:8.0%