エイチームHD、25年7月期決算は売上高は前年度比横ばいに 利益確保を優先して利益率が改善 暗号資産評価益を計上で経常益は前年度比160%増
エイチームホールディングス<3662>は、9月5日、2025年7月期の連結決算を発表、M&Aにより取得した企業が貢献したものの、エンターテインメント事業においてゲームアプリ全体で引き続き減収傾向にあることから売上高は横ばいでの着地となった。
なお、経常利益が膨らんでいるのは、営業外収益として暗号資産評価益を計上したことによるものとなる。
売上高239億1700万円(前々期比0.0%減)
営業利益8億4500万円(同50.3%増)
経常利益15億8500万円(同160.3%増)
最終利益10億3600万円(同8.7%増)
各セグメント別の状況は以下のとおり。
①メディア・ソリューション 売上高174億6900万円(前々期比1.8%増)、セグメント利益13億2700万円(同5.2%減)
売上高は、M&Aにより取得した企業の売上高が計上されたことに加え、主に自動車関連事業および引越し関連事業が前々期比で増収となり好調に推移したため増収となった。セグメント利益については、利益確保に向けた各事業の取り組みが奏功し自動車関連事業、引越し関連事業およびブライダル事業において増益となったものの、金融メディア事業における減収による減益に加え、暗号資産に関わる販売促進引当金繰入額を計上したことにより費用が増加したため、前々期比で微減益となった。
②D2C 売上高22億4800万円(同4.4%減)、セグメント利益700万円(前々期1億5200万円の赤字)
売上高は、利益確保を優先した事業運営方針に則り、広告投資を抑制したことによって新規顧客数が減少したため、前々期比で微減収となった。セグメント利益は、前述のとおり利益確保を優先した事業運営方針に則り運営効率化を図ったため、前々期の赤字から黒字に転じ
た。
③エンターテインメント 売上高41億9900万円(同4.6%減)、セグメント利益5億1800万円(前々期3800万円の赤字)
売上高は、ゲームアプリ全体で引き続き減収傾向であるため、前々期比で減収となった。セグメント利益については、既存タイトルの効率的な運用やコスト抑制の実施に加え、協業案件の比率が増加したため増益となり、前々期の赤字から黒字に転じた。
■今期は増収・営業増益見込む
2026年7月期通期の連結業績予想については、以下のとおり。増収・営業増益を見込む一方で、前期に営業外収益として暗号資産評価益を計上していた反動で経常利益と最終利益は減益となる見込み。
エンターテインメント事業では、協業案件などを主体としたプロダクトポートフォリオへの入れ替えを推進し、開発費の負担を軽減しつつ安定的な利益確保を重視した事業運営を目指していくとしている。
売上高245億円 (前期比2.4%増)
営業利益9億円(同6.4%増)
経常利益9億円(同43.2%減)
最終利益6億円(同42.1%減)
※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。


会社情報
- 会社名
- 株式会社エイチームホールディングス
- 設立
- 2000年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 林 高生
- 決算期
- 7月
- 直近業績
- 売上高239億1700万円、営業利益8億4500万円、経常利益15億8500万円、最終利益10億3600万円(2025年7月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3662