エイチームHD、プッシュ通知配信サービス「PUSH ONE」の開発・運営などを行うシグニティを11月20日付で買収　取得価格は約11億円

エイチームホールディングス<3662>は、9月30日、プッシュ通知配信サービス「PUSH ONE」の開発・運営などを行うシグニティの発行済株式の100%を11月20日付で取得し、連結子会社化することを発表した。取得価格は約11億円。

シグニティは、「人とデジタルの力で社会を元気にする」を理念に掲げ、効果的なマーケティングを実現するアプリ不要のプッシュ通知サービス「PUSH ONE」をはじめ、スマホロック画面で商品をPRできる「スマホロック画面広告」を運営している。スマートフォンの普及に伴うマスコミ媒体のデジタルシフトという産業の構造変換に対して、シグニティの「PUSH ONE」を活用して効果的に会員獲得ができるという成功事例を生み出した。そのため、マスコミ・出版業界に多くの顧客を抱え、Webメディア事業における会員数増加に貢献している。

2018年のサービス開始以来蓄積されたユーザーデータ数によるスイッチングコストに加え、プッシュ通知を用いたWeb広告の配信に関するプログラムについて日本および米国の特許権を取得しており、ビジネス上の優位性を有している。

エイチームグループのリソースおよびデジタル集客ノウハウを提供することで、シグニティのビジネスはさらなる収益拡大が見込める。また「PUSH ONE」は、デジタルマーケティング支援における新規顧客拡大のための商材、既存顧客向けのクロスセル商材としても有用であると考えており、今回の株式取得を決定した。

株式取得後、エイチームグループから人材を派遣し、「PUSH ONE」の利用顧客に対して、「スマホロック画面広告」やエイチームグループが保有する各種ソリューションを提供し、売上向上支援のさらなる拡充を目指す。また、グループが運営する既存メディアに対する「PUSH ONE」の導入や活用事例の売上向上支援の顧客開拓への利用に加え、グループの既存顧客に対しても「PUSH ONE」や「スマホロック画面広告」の提供による支援を実施していく。

なお、この子会社化によるエイチームHDの2026年7月期の連結業績予想の修正はないとしている。今後、業績見通しに影響があることが判明した場合には速やかに開示する方針だ。