東宝<9602>は、10月15日、2026年2月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、営業収入1916億7700万円(前年同期比17.1%増)、営業利益411億4600万円(同0.6%増)、経常利益421億9200万円(同6.1%増)、最終利益334億5000万円(同26.3%増)だった。
・営業収入:1916億7700万円(同17.1%増)
・営業利益:411億4600万円(同0.6%増)
・経常利益:421億9200万円(同6.1%増)
・最終利益:334億5000万円(同26.3%増)
複数の大ヒット作品を輩出した映画事業が業績拡大をけん引した。不動産事業も収益を押し上げたものの、IP・アニメ事業と演劇事業は減益となった。
【映画事業】
営業収入1037億900万円(同30.3%増)、営業利益231億9300万円(同13.4%増)と増収増益だった。「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」や「国宝」などのヒット、映画館入場者数の増加(2737万人、同27.6%増)が貢献した。
映画営業事業では、東宝において、共同製作や配給した作品のうち、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章猗窩座再来」のメガヒットや実写邦画で興行収入100億円を突破した「国宝」などにより好調に推移した。また、「名探偵コナン 隻眼の残像」が大ヒット、「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」「劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』」「#真相をお話しします」「映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ」「ドールハウス」「8番出口」もヒットした。東宝東和等が配給した「ジュラシック・ワールド/復活の大地」「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」「ウィキッド ふたりの魔女」も高稼働となった。
TOHOシネマズ等において、上記配給作品が興行を牽引し、夏休み興行としては歴代最高の興行収入を記録した。また、「リロ&スティッチ」「マインクラフト/ザ・ムービー」等の幅広いジャンルの話題作を上映した。
【IP・アニメ事業】
営業収入373億1300万円(同9.0%増)、営業利益106億9800万円(同19.5%減)と増収減益だった。TOHO animation作品の国内外配信利用、商品化権収入の伸長が寄与したが、商品の販売が減少した。
「僕のヒーローアカデミア」「呪術廻戦」「薬屋のひとりごと」「ハイキュー!!」「Dr.STONE」等、製作出資したTOHO animation作品の国内外の配信利用、各種配分金収入が業績に大きく貢献した。
また、「呪術廻戦」「ハイキュー!!」に加え、「ゴジラ」等の国内外における商品化権収入が伸長した。劇場用パンフレット、キャラクターグッズにおいては「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」「名探偵コナン 隻眼の残像」をはじめとする同社配給作品の販売が好調に推移した。
新たに発売した「ゴジラ・カードゲーム」をはじめとして、「ゴジラ」商品の販売も伸長した。また、「ゴジラ」の世界観を体感できるライドアトラクションの第2弾「ゴジラ・ザ・ライド グレートクラッシュ」の稼働を開始した。
【演劇事業】
営業収入106億9800万円(同7.2%増)、営業利益9億9700万円(同19.6%減)と増収減益だった。外部劇場での公演や社外公演、所属俳優のCM出演などが堅調だった。
【不動産事業】
営業収入393億1400万円(同0.3%増)、営業利益104億6300万円(同18.3%増)と増収増益だった。不動産賃貸事業が堅調に稼働し、空室率は0.2%だった。道路事業、不動産保守・管理事業も増益となった。
■2026年2月期の見通し
2026年2月期の業績は、営業収入3600億円(前期比15.0%増)、営業利益650億円(同0.5%増)、経常利益655億円(同1.6%増)、最終利益475億円(同9.6%増)、EPS280.13円を見込む。株価収益率は35.3倍となる。
・営業収入:3600億円(同15.0%増)
・営業利益:650億円(同0.5%増)
・経常利益:655億円(同1.6%増)
・最終利益:475億円(同9.6%増)
・EPS:280.13円
【通期計画に対する進捗率】
・営業収入:53.2%
・営業利益:63.3%
・経常利益:64.4%
・最終利益:70.4%
会社情報
- 会社名
- 東宝株式会社
- 設立
- 1932年8月
- 代表者
- 取締役会長 島谷 能成 / 取締役社長 松岡 宏泰
- 決算期
- 2月
- 直近業績
- 営業収入3131億7100万円、営業利益646億8400万円、経常利益644億5500万円、最終利益433億5700万円(2025年2月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9602