カプコン、9月中間決算は営業利益90%増の393億円と大幅増益…Switch 2向け移植やリピート販売強化で前年上回る2385万本を販売

カプコン<9697>は、10月29日、2026年3月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、売上高811億5200万円(前年同期比43.9%増)、営業利益393億3300万円(同89.8%増)、経常利益365億4300万円(同76.5%増)、最終利益275億1400万円(同80.1%増)だった。

・売上高:811億5200万円(同43.9%増)
・営業利益:393億3300万円(同89.8%増)
・経常利益:365億4300万円(同76.5%増)
・最終利益:275億1400万円(同80.1%増)

 

 

主力のゲーム事業では、デジタルコンテンツ事業では、『バイオハザード ヴィレッジ』や『バイオハザード RE:4』などのリピートタイトル、『ストリートファイター6』の移植販売とeスポーツ連携が収益に貢献し、販売本数は前年同期2202万本を上回る2,385万本となった。アミューズメント施設事業では既存店の安定運営と新業態店舗の出店が、アミューズメント機器事業では新作およびリピート販売が好調である。その他事業では、「大カプコン展」を通じたブランド価値向上に加え、eスポーツ、映像、キャラクタービジネスにおける積極的なIP展開を推進した。

 

■デジタルコンテンツ事業

売上高は498億5200万円(同25.3%増)、営業利益は313億7800万円(同52.0%増)となった。

5月に『カプコンファイティングコレクション2』と『鬼武者2』を発売し、シリーズファンからの支持を集めた。6月にはNintendo Switch 2 向けに『ストリートファイター6』と『祇(くにつがみ):Path of the Goddess』を発売した。『ストリートファイター6』は新型ゲーム機への展開とeスポーツ連携により、累計販売本数が全世界で500万本を突破した。

主力シリーズ「バイオハザード」の最新作『バイオハザード レクイエム』は「gamescom award2025」で最多受賞の4冠を達成し、既存タイトルの販売も好調に推移した。『デビル メイ クライ5』も映像作品公開に合わせた施策で好調に推移し、『モンスターハンターワイルズ』の販売に伴い、過去作『モンスターハンターライズ』も販売本数を伸ばした。リピートタイトルの販売本数は前年同期1895万本を上回る2285万本となった。

9月に開催された「東京ゲームショウ2025」では、当社出展ブースが活況を呈し、「日本ゲーム大賞2025」では『モンスターハンターワイルズ』が「優秀賞」を受賞したほか、『バイオハザード レクイエム』など4作品がフューチャー部門に選出され、今後のタイトル販売に弾みをつけた。

 

■アミューズメント施設事業

売上高は124億5000万円(同13.3%増)、営業利益は20億1900万円(同21.1%増)となった。

インバウンド需要の増加とユーザーの消費行動の変化に対応し、既存店の堅実な運営と新業態での出店により収益拡大に貢献した。各店舗でのイベント実施により、リアル店舗の魅力最大化と他事業とのシナジー効果創出を推進した。

「キャラカプ/カプセルラボ ららぽーと安城店」(愛知県)、「カプコンストアセンダイ」(宮城県)、「プラサカプコン/カプセルラボ ららテラス北綾瀬店」(東京都)、体感型施設「CAPCOM CONNECT SPACE(カプコンコネクトスペース)」(大阪府)の合計4店舗を出店し、施設数は57店舗となった。

  

■アミューズメント機器事業

売上高は151億9100万円(同378.3%増)、営業利益は90億7800万円(同471.9%増)となった。

スマートパチスロを中心に市場が堅調に推移する中、6月稼働の新機種スマスロ『デビル メイ クライ5 スタイリッシュトライブ』を1万1000台販売し、10月6日稼働開始の新機種スマスロ『新鬼武者3』を18.2千台出荷し、収益に貢献した。

昨年11月稼働のスマスロ『モンスターハンターライズ』および今年3月稼働のスマスロ『バイオハザード5』はプレイヤーからの高評価により長期稼働し、リピート販売も好調に推移した。

 

■その他事業

売上高は36億5700万円(同48.7%増)、営業利益は20億8000万円(同74.0%増)となった。

eスポーツビジネスでは、『ストリートファイター6』を用いた「CAPCOM Pro Tour2025」を世界各地で開催し、「ストリートファイターリーグ: Pro-JP2025」を国内で開催した。シーズンにおいても、各大会の決勝大会は両国国技館で開催され、グローバル規模でのユーザー層拡大に向けた施策を実施した。

映像ビジネスでは、Netflixの新作アニメ『Devil May Cry』が4月に全世界で配信された。キャラクタービジネスでは、人気タイトルのキャラクターグッズや各種イベント展開に注力した。

「大カプコン展 -世界を魅了するゲームクリエイション」が大阪を皮切りに各地で開催され好評を博すなど、コーポレートブランドの価値向上に向けた施策を講じた。

 

■2026年3月期の見通し

2026年3月期の業績は、売上高1900億円(前期比12.0%増)、営業利益730億円(同11.0%増)、経常利益700億円(同6.6%増)、最終利益510億円(前期は500万円の損失計上)、EPS121.93円を見込む。株価収益率は35.5倍となる。

・売上高:1900億円(同12.0%増)
・営業利益:730億円(同11.0%増)
・経常利益:700億円(同6.6%増)
・最終利益:510億円(同5.3%増)
・EPS:121.93円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:42.7%
・営業利益:53.9%
・経常利益:52.2%
・最終利益:53.9%

 

株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1696億400万円、営業利益657億7700万円、経常利益656億3500万円、最終利益484億5300万円(2025年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
企業データを見る