グリーHD、1Q(7~9月)決算は売上高1%減、10億6800万円の営業黒字に転換 積極的な投資を継続しつつVTuber事業(旧メタバース事業)が収益貢献
グリーホールディングス<3632>は、11月6日、2026年6月期の第1四半期(7~9月)の連結決算を発表、各事業とも堅調に推移し、想定を上回る利益水準で着地した。
売上高127億6500万円(前年同期比1.4%減)
営業利益10億6800万円(前年同期1億3300万円の赤字)
経常利益14億9200万円(同14億4500万円の赤字)
最終利益10億7800万円(同16億4400万円の赤字)
各セグメントごとの状況は以下のとおり。なお、4月1日付でIP事業本部を設立したことに伴い、前期より「ゲーム・アニメ事業」で展開してきたアニメ・ライセンス関連事業および報告セグメント外の「その他」に含めていたマンガ関連事業を新設した「IP事業」に区分変更した。また、「ゲーム・アニメ事業」について事業内容をより適正に表示するため「ゲーム事業」へ名称を変更した。
さらに、従来の「メタバース事業」について、事業内容をより適正に表示するため、この第1四半期より「VTuber事業」へ名称を変更した
①ゲーム事業 売上高75億300万円(前年同期比13.8%減)、営業利益7億7900万円(同31.7%増)
既存タイトルの長期運営体制による収益安定化に取り組むとともに、新規タイトルの開発を進めた。第1四半期期間においては既存タイトルを中心とした事業運営となり軟調に推移した。
②VTuber事業 売上高21億3000万円(同8.8%増)、営業利益3億5500万円(同142.4%増)
プラットフォーム事業において、「REALITY」のコンテンツ拡充および機能拡充を進めるとともに、グローバル展開を進めた。プロダクション事業における積極的な投資を継続しながらも、VTuber事業全体で堅調に推移した。
③IP事業 売上高3億6500万円(同2.4%減)、営業損益7900万円の赤字(前年同期1億1000万円の黒字)
ライセンス事業が軟調に推移しながらも、セグメントにおける新規事業の本格的な立ち上げに向けた投資などを継続して進めた。
④DX事業 売上高19億1700万円(同9.6%増)、営業利益2億7200万円(同30.8%増)
リカーリング型の事業構造への転換に向けた積極的な投資を継続しながらもDX事業全体で計画通り進捗し、堅調に推移した。
⑤投資事業 売上高7億7400万円(同225.4%増)、営業損益4000万円の赤字(前年同期8億1300万円の赤字)
インターネット・IT領域を中心に投資するベンチャーキャピタルやスタートアップへの投資に取り組んだ。投資先ファンドからの収益は増加したものの、投資先ファンドにおける保有株式の評価替えの影響により軟調に推移した。
■2026年6月通期の見通しは引き続き非開示
2026年6月期通期の連結業績予想は引き続き非開示。同社グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しく、市況の影響を受ける投資事業の連結業績への影響も一定あることから、連結の業績見通しについて適正かつ合理的な数値の算出が困難であると判断したため、としている。
※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。


会社情報
- 会社名
- グリーホールディングス株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高571億1100万円、営業利益48億6000万円、経常利益37億6000万円、最終利益11億9400万円(2025年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632