
カバー<5253>は、昨年から始動したEpic Gamesが開発したリアルタイム3D制作ツール「Unreal Engine(アンリアルエンジン)」を本格活用した「バーチャルライブ開発プロジェクト」において、初となるオフライン公演を実施したことを発表した。
11月15日に「COMIC FRONTIER 21 ICE BSD ホール6(インドネシア、タンゲラン)」にて現地開催したVTuberグループ「ホロライブインドネシア」の5周年記念公演「hololive Indonesia 5th Anniversary LIVE Chromatic Future」において、Unreal Engineを本格活用した次世代の映像表現を導入した。
これにより、新たな映像表現として、映像に合わせてリアルタイムで変化する高品質な背景描画、ダイナミックな光の表現、そして、タレントをより身近に感じられる臨場感を追求し、より没入感の高い空間演出を実現することが可能となった。
▼「hololive Indonesia 5th Anniversary LIVE Chromatic Future」特設ページ
https://hololive.hololivepro.com/news/20250820-01-355/
■次世代の映像表現を可能とするカバーのUnreal Engine技術
①パフォーマンスと演出のイノベーション
Unreal Engine標準のVFXツール「Niagara」を駆使し、映像内でのエフェクト発火や流体シミュレーションを用いたロースモークエフェクトなど、現実では不可能なダイナミックなステージ演出を実現。タレントのパフォーマンスをよりドラマティックに彩る。さらに、演出のリアルタイム操作性を確保するため、物理的なライブ会場の舞台装置と近い感覚で卓を操作できるよう、TouchDesignerとの連携といった特有のワークフローを構築している。
②高度なグラフィックとタレントモデル表現
リアルな背景とアニメ調ルックのタレントモデルを自然に融合させるため、Unreal Engineの高性能レンダリング機能を土台にした独自開発技術を施すことで、唯一無二の映像表現を実現。特に、Unityで培った技術をUnreal Engine環境に最適化し、エンジン改造による独自シェーダー「HoloToonUE」を実装したことにより多光源に対応したアニメ調陰影表現を追加、さらに、雨がタレントモデルの表面を滴る様子を表現し、天候・時間帯の推移に対応した独自カラーグレーディング調整によって複雑な光の当たり方を細やかに表現している。さらに、髪やスカートにも物理演算によって自然な揺れなどのリッチな動きを加えることで「タレントがより身近に感じられるかのような」高い臨場感を演出している。
③臨場感を高めるライティング技術
臨場感を決定づける重要な要素として、「照明と影の表現」に革新的な技術を投入した。Unreal Engineの強みであるレイトレーシング機能をフル活用し、ステージ上の大量の光源から放たれる高精細で自然な影を表現。従来手法ではパフォーマンス低下を招くような緻密な影表現を最適化することで、タレントや背景のリアリティを大幅に向上させ、深い没入感を生み出している。また、実際のライブ制作現場で使用される照明制御プロトコルDMXをバーチャル環境に最適化して導入。これにより、照明ディレクターが実現したい複雑なライティング演出を、物理的なライブ会場と同じように制御することを可能にした。
■「hololive Indonesia 5th Anniversary LIVE Chromatic Future」公開情報
11月23日12時から、「hololive Indonesia 5th Anniversary LIVE Chromatic Future」公演をより多くの方に視聴してもらえるよう、メタバースプラットフォーム「ホロアース」にて公演の全編公開、YouTubeにて公演の一部無料公開を予定している。
会社情報
- 会社名
- カバー株式会社
- 設立
- 2016年6月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 谷郷 元昭
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高434億100万円、営業利益80億100万円、経常利益79億6200万円、最終利益55億5900万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 5253