【決算レポ】エディア、オンラインくじと電子書籍が成長を牽引 原作IPを武器にアニメ事業へも本格展開、第3四半期は大幅増収増益

エディア<3935>は、2026年2月期第3四半期累計(25年3月~11月)の決算説明資料を公開した。主力のオンラインくじサービスと電子書籍事業が好調に推移し、売上・利益ともに大きく伸長した。さらに、原作IPを起点としたアニメ事業への取り組みを本格化させ、次の成長フェーズを見据えた動きが鮮明になっている。

 

■第3四半期累計は売上高37.8%増、営業利益は2倍超

2026年2月期第3四半期累計の連結売上高は34億8700万円と、前年同期比37.8%の増収を達成。連結営業利益は3億6900万円(同120.8%増)と、利益面でも大幅な伸びを示した。

【第3四半期累計業績】
・売上高:34億8700万円(前年同期比37.8%増)
・営業利益:3億6900万円(同120.8%増)
・経常利益:3億4100万円(同130.2%増)
・最終利益:2億9600万円(同124.5%増)
 

成長を牽引したのは、IP事業におけるオンラインくじサービスと、出版事業における電子書籍だ。特に「まるくじ」「くじコレ」といったオンラインくじは、好調なIPタイトルの積み上げにより収益性が向上。受注生産方式による在庫リスクの低さも、利益成長を後押ししている。

 

■財務基盤を強化、成長投資に備える体制を整備

財務面では、金融機関とのコミットメントライン契約を締結し、成長投資に向けた資金調達の柔軟性を確保。有利子負債の圧縮と手元資金の最適化を進めた結果、流動比率は290%、自己資本比率は53%と、いずれも前期末から改善した。事業拡大を進めながらも、バランスシートの健全性を高める姿勢がうかがえる。 

 

■IP事業はゲーム・グッズ・海外展開が拡大

IP事業では、複数の領域で展開が進んだ。ゲーム分野では、Nintendo Switch向けに『天使の詩 〜白き翼の祈り〜』、『Blackish House sideA→ - Retour-』、『テレネットRPGコレクション』を発売。いずれも過去作の完全移植を軸に、既存IPの価値を現行プラットフォームで再活用する戦略だ。加えて、Steam向けに『テレネットシューティング コレクション』『超兄貴COLLECTION』を配信し、海外市場への展開も強化している。

 

グッズ分野では、オンラインくじを中心に『アイドルタイムプリパラ』『SAKAMOTO DAYS』などの人気IPを展開。IPのファン層に直接訴求できる仕組みとして、同社の収益モデルの中核を担いつつある。

 

また、ドラマCD『DIG-ROCK』のライブイベント開催など、IPをリアルイベントへと広げる取り組みも継続した。

 

■出版事業はヒット作と刊行点数の積み上げで安定成長

出版事業では、ライトノベル・コミックともに刊行点数を着実に増やし、安定的な成長を維持している。9月から11月の3か月間で、ライトノベル31作品、コミック33作品を刊行した。

 

『オルクセン王国史』シリーズは、続編の刊行によりシリーズ累計100万部を突破。電子書籍を中心とした長期的な収益源として定着しつつある。原作発掘を目的としたWEB小説コンテストの開催など、将来を見据えたIP創出にも注力している点が特徴だ。

 

■通期業績は計画通りに進捗

第3四半期には大型ライブイベントなど一時的な費用増があったものの、通期業績は計画通りに推移している。修正後の2026年2月期通期業績予想は、売上高45〜47億円、営業利益4〜5億円。配当は11〜13円を見込む。

【26年2月通期の見通し】
・売上高:45億円~47億円(前期比24.7%増~同30.3%増)
・営業利益:4億円~5億円(同52.1%増~同90.2%増)
・経常利益:3億5000万円~4億5000万円(同47.3%増~同89.4%増)
・最終利益:3億円~3億8000万円(同28.2%増~同62.3%増)
・EPS:48.4円~61.31円

 

■原作不足が進む中、アニメ事業は追い風の環境に

エディアが新たな成長領域として位置付けるのが、アニメ事業だ。同社は自社IPについて、アニメ製作委員会への出資を通じてアニメ化を積極的に推進する方針を掲げている。

近年のアニメ業界では、市場規模の拡大が続く一方で、アニメ化可能な原作IPの不足や枯渇が課題として指摘されるようになっている。ヒット作のアニメ化が一巡し、制作側・出資側にとって原作確保の重要性は一段と高まっている。

こうした環境下において、ライトノベルやコミックを通じて自社で原作IPを継続的に創出・保有できるエディアの立ち位置は相対的に有利といえる。単なる原作提供にとどまらず、製作委員会への出資を通じて関与することで、放映後のグッズ販売や電子書籍、海外配信など、IP全体の収益最大化を狙う構えだ。

アニメ事業は企画から放映までに時間を要し、短期的な業績寄与は限定的となる。一方で、放映後に長期的な収益が見込める点が特徴で、同社は回収期間を約6年程度と想定している。すでに『転生貴族の異世界冒険録』はTV放送を終え、配信が継続中であり、他にも複数の自社IPについてアニメ化パイプラインが進行している。

 

■2030年に売上高100億円規模を目指す

中長期的には、「総合エンターテインメント企業としての躍進」を掲げる。出版事業で安定的な成長を確保しつつ、IP事業で大きな成長を狙う二本柱の戦略だ。ゲーム、コミック、グッズを軸としたクロスメディア展開とグローバル展開を加速させ、2030年2月期には売上高100億円規模を目指す。 

 

オンラインくじと電子コミックによる安定成長を土台に、原作IPを武器としたアニメ事業へと踏み出したエディア。原作不足が進むアニメ業界において、同社のIPポートフォリオがどこまで競争優位性を発揮できるかが、今後の成長を左右しそうだ。

株式会社エディア
https://edia.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エディア
設立
1999年4月
代表者
代表取締役社長 賀島 義成
決算期
2月
直近業績
売上高36億700万円、営業利益2億6200万円、経常利益2億3700万円、最終利益2億3400万円(2025年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3935
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