
アカツキ<3932>は本日5月13日、サニーサイドアップグループ(以下、サニーサイドアップ)<2180>との経営統合に向け、サニーサイドアップ株券等に対する公開買付け(TOB)を開始すると発表した。TOB価格は、サニーサイドアップ株式1株あたり1320円で、アカツキ側は「上限なし」で全株取得を目指す。一方で成立条件として、最低555万1400株(議決権ベースで37.48%)の応募を設定している。併せて、将来的な株式交換を含む基本合意も行っており、サニーサイドアップを完全子会社化したうえで、経営統合を進める方針だ。 アカツキは本件に約154億円の銀行借入枠を用意しているという。
サニーサイドアップも本公開買付けに賛同し、株主・新株予約権者に応募推奨するとの開示を行った。創業者の次原悦子氏が保有する117万2400株(7.92%)、資産管理会社NFが保有する547万2000株のうち114万9120株(7.76%)などについて応募することで合意済みだ。ただしNF保有分の残り432万2880株(29.19%)についてはTOBに応募せず、その後予定している株式交換でアカツキ株を受け取る。
今回の統合では、サニーサイドアップ創業者の次原悦子氏が、統合後のアカツキ株式を間接保有し、共同代表としてグループ経営に関与する方向も示すものだった。
アカツキは、今回の統合について、「日本を代表する広義のIP・ブランドプロデュース企業」への成長を掲げている。ゲームやコミックなどデジタル領域に強みを持つ同社と、PR・ブランドコミュニケーションやリアルイベント、販促領域に強みを持つサニーサイドアップを組み合わせることで、デジタルとリアルを横断したIP展開を狙う。
両社のシナジーとして、IP・ブランドの一体プロデュース、グッズ・マーチャンダイジング領域の拡大、DX・AI活用による業務高度化などを列挙している。特に、サニーサイドアップが展開する「Happyくじ」事業については、アカツキ側が持つIPネットワークやデジタル展開力、海外マーケティング知見を活用し、取扱IPの拡充や海外展開を進める考えだ。
また、アカツキは近年、IP・エンタメ領域を中心にM&Aや資本業務提携を積極化しており、ソニーグループやコーエーテクモホールディングスとの提携に加え、インフルエンサー、AI、D2C領域などにも投資を広げている。今回の統合も、その延長線上に位置づけられる。
一方、サニーサイドアップはPR会社としてスタートし、中田英寿氏らのマネジメント、販促・マーチャンダイジング、飲食ブランド「bills」の展開など事業領域を拡大。現在はブランドコミュニケーション事業を主力としている。
両社は以前から協業関係にあり、アカツキによる横浜「アソビル」のPR支援や、「Happyくじ」におけるオンラインくじ協業などを通じて関係を深めてきたという。こうした取り組みを通じ、両社は「組織文化の親和性が高い」と判断したとしている。
アカツキ側は、単なる資本業務提携では「迅速かつ柔軟な意思決定」や「秘匿性の高い情報共有」に限界があると説明。中長期的な成長投資やIP展開を加速するためには、完全子会社化による一体運営が必要と判断したとしている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社アカツキ
- 設立
- 2010年6月
- 代表者
- 代表取締役CEO 香田 哲朗
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高236億5200万円、営業利益39億1500万円、経常利益42億3300万円、最終利益16億4600万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3932