アカツキ、第1四半期決算は営業利益6.9億円と黒字転換 『怪獣8号』収益寄与 開発投資一巡、運営効率化も サニーサイドアップは第2四半期から連結貢献

アカツキ<3932>は、8月12日、2027年3月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高51億2600万円(前年同期比121.6%増)、営業利益6億9300万円(前年同期は16億9800万円の損失計上)、経常利益6億5200万円(同19億0700万円の損失計上)、最終利益7億8700万円(同11億6700万円の損失計上)と大幅増収・黒字転換を達成した。ここ最近は第1四半期は赤字を計上することが多かったが、2023年3月期以来の黒字だった。

・売上高:51億2600万円(同121.6%増)
・営業利益:6億9300万円(同16億9800万円の損失計上)
・経常利益:6億5200万円(同19億0700万円の損失計上)
・最終利益:7億8700万円(同11億6700万円の損失計上)

 

ゲーム・コミック事業の収益改善や費用削減も進み、前年同期の赤字から営業黒字へ転換した。

 

■ゲーム・コミック事業が大幅回復 『怪獣8号 THE GAME』が収益に寄与

主力のゲーム・コミック事業は、売上高35億3700万円(前年同期比76.1%増)、セグメント利益12億8200万円(前年同期は16億2200万円のセグメント損失)となった。

既存ゲームタイトルについては、継続運用によるLTVの最大化を進めたほか、バンダイナムコエンターテインメントとの協業タイトル『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』では、国内11周年イベントから海外11周年へと続く大型イベントの端境期においても運営を継続した。

業績面では、2025年8月末にリリースした『怪獣8号 THE GAME』が収益に寄与したことに加え、既存タイトルも高水準で推移。これにより前年同期比で増収となった。

さらに、事業ポートフォリオの見直しや既存タイトルの運営効率化による費用削減、新規開発が一巡したことに伴う研究開発費の減少も利益改善に寄与した。

前年同期は16億円を超えるセグメント損失を計上していただけに、ゲーム事業の収益性は大きく改善した格好だ。

 

■エンタメ・ライフスタイルはM&A効果で大幅増収、一方で利益は減少

エンタメ・ライフスタイル事業は、売上高8億4700万円(前年同期比183.6%増)、セグメント利益5900万円(同51.5%減)となった。

オンラインくじ「Slash Gift」を中心に、企画・開発からサービス運営、サポートまでを一気通貫で提供するマーチャンダイジングソリューションが高成長を継続。人気IPとの大型案件が好調だったほか、LINEミニアプリへのシステム提供も開始した。

また、前期にM&Aでグループ入りしたPAPABUBBLEでは、「ちいかわ」をはじめとする有力IPとのコラボ商品が好調に推移し、業績に貢献した。

もっとも、利益面では前年同期に「Slash Gift」の大型案件が集中していた反動があり、減益となった。

 

■AI・DXは投資先行、SNSマーケティングなどの案件獲得を進める

AI・DXソリューション事業は、売上高7億3300万円、セグメント損失9800万円となった。

同事業では、前期に子会社化したNateeおよびその子会社を中心に、SNSマーケティングで新規案件の獲得を進めているほか、AIソリューションではフィジカルAI領域を含めた受注獲得に取り組んでいる。

一方、AIソリューションについては、事業基盤の確立と成長に向けた積極的な投資フェーズにあり、費用の計上が先行しているという。

ゲーム事業の回復が進む一方で、AI・DXについてはまだ収益化を急ぐ段階ではなく、事業基盤を構築するフェーズにあることがうかがえる。

 

■M&Aを加速、サニーサイドアップを第2四半期から連結

アカツキはゲーム以外の事業領域でも積極的なM&Aを進めている。計3件の新規M&Aを実施し、サービスラインナップの強化と事業ポートフォリオの多角化を進めた。会社側は、これらの投資について「将来の収益拡大に向けた事業基盤を構築すること」を目的としている。

その象徴となるのがサニーサイドアップグループの子会社化だ。

アカツキはサニーサイドアップグループに対するTOBを実施し、6月24日に買付期間を終了。7月1日付で決済を完了し、同社を連結子会社とした。TOBでは935万5136株を取得し、買付後の所有割合は62.7%。買付価格は1株1320円で、買付価格の総額は約124億円となった。

アカツキは、これまで培ってきた「IP・エンターテインメントを創り出す力」と、サニーサイドアップグループが持つ「PR・ブランドコミュニケーションの力」を融合し、事業成長と企業価値の向上を目指すとしている。

ただし、サニーサイドアップの業績は第1四半期にはまだ本格的に反映されておらず、連結経営成績への寄与は第2四半期からとなる。

 

■通期予想は引き続き非開示

2027年3月期の通期業績予想については、今回も開示しなかった。

ゲーム・コミック事業の短期的な事業環境が激しく変化していることに加え、その他の事業でも投資を継続する方針であり、適正かつ合理的な数値の算出が困難であることを理由としている。今後、業績見通しを合理的に算出できる状況になれば適時開示するとしている。

今回の決算は、ゲーム事業を中心とする従来型の収益基盤が大きく回復する一方、M&Aを通じてIP、マーチャンダイジング、PR・ブランドコミュニケーション、AI・DXへと事業領域を広げていることを改めて示した。

とりわけ、ゲーム事業では『怪獣8号 THE GAME』と既存タイトルによって収益力を回復させながら、会社全体ではサニーサイドアップグループの子会社化などによって事業ポートフォリオを大きく変えようとしている。

サニーサイドアップの業績が初めて本格的に反映される第2四半期以降、こうした事業ポートフォリオの拡大がアカツキの業績にどのような変化をもたらすかが、今後の焦点となりそうだ。

 

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株式会社アカツキ
https://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高258億5600万円、営業利益74億4400万円、経常利益76億1800万円、最終利益56億5200万円(2026年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
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