ネクソン、6月中間決算は売上17%増の2733億円、営業益12%増の894億円と増収増益…『ARC Raiders』や「メイプルストーリー」がけん引

ネクソン<3659>は、8月13日、2026年12月期 第2四半期累計の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益2733億1000万円(前年同期比17.4%増)、営業利益894億4700万円(同12.8%増)、税引前利益1157億9800万円(同71.4%増)、最終利益868億6400万円(同101.9%増)だった。

・売上収益:2733億1000万円(同17.4%増)
・営業利益:894億4700万円(同12.8%増)
・税引前利益:1157億9800万円(同71.4%増)
・最終利益:868億6400万円(同101.9%増)

 

『ARC Raiders』の継続的な貢献に加え、「メイプルストーリー」フランチャイズの新作・関連サービスが成長をけん引し、売上収益、営業利益ともに前年同期を上回った。

同社は2024年に策定した「IP成長戦略」に基づき、既存の大型IPを新たなコンテンツやプラットフォーム、地域へ展開する「垂直方向の成長」と、新たなヒット作を創出する「水平方向の成長」の両面で事業を拡大している。今回の中間期は、この戦略が複数のタイトルで成果を見せる形となった。

 

【イ・ジョンホン代表のコメント】
「メイプルストーリーフランチャイズの好調に加え、『ARC Raiders』の堅調な業績寄与が継続したことが牽引し、第2四半期は、売上収益及び営業利益はいずれも当社予想を上回りました。下半期は、アジア複数市場での『マビノギモバイル』、アラド戦記フランチャイズに新たな体験をもたらす『Arad: Idle RPG』、そして2025年の発売以来最大規模となる『ARC Raiders』の「Frozen Trail」アップデートなど、多岐にわたるリリースが含まれます。」
「また、既存フランチャイズ及び新作タイトルによる安定的な売上収益の積み重ねにより、当社は豊富な手元資金を確保してまいりました。加えて、投資有価証券の売却により現金残高が一層強化されました。8,420億円の現金残高は将来の成長投資を十分に支える水準にあり、なお余力を有しているため、資本効率の改善を図る観点から、余剰資金について、1株当たり415円、総額約3,240億円、または約20億ドルの特別配当として株主の皆様へ還元いたします。」

 

■『ARC Raiders』が引き続き大型タイトルとして貢献

中でも大きな存在感を示したのが、2025年10月にグローバルリリースした『ARC Raiders』だ。

同作は第2四半期にも約80万本を追加販売し、累計販売本数は1630万本を突破した。売り切り型タイトルであることから発売直後に売上が集中する性質を持つものの、中間期においてもネクソンの業績を大きく押し上げるタイトルとなっている。

一方、今後については販売ペースの平常化を見込む。第3四半期も増収への寄与を想定しているものの、売上が発売初期に集中する売り切り型ゲームの特性から、前四半期までのような規模での貢献は見込んでいない。

つまり、『ARC Raiders』はすでに「新作の立ち上がり」という段階から、ネクソンの業績を支える大型タイトルの一つへと移行しつつあるといえる。

 

■「メイプルストーリー」はIPそのものを拡張

もう一つの成長ドライバーとなったのが「メイプルストーリー」フランチャイズだ。

前年11月に配信を開始した『MapleStory: Idle RPG』に加え、ユーザー制作コンテンツを展開する『MapleStory Worlds』が成長し、フランチャイズ全体の売上収益が前年同期を上回った。特に第2四半期のフランチャイズ売上収益は四半期として過去最高を更新した。

『MapleStory Worlds』では4月にローンチしたユーザー制作による2つの新規ワールドが寄与したほか、『MapleStory: Idle RPG』も4月のハーフアニバーサリーアップデートが業績に貢献した。

ここには、ネクソンが掲げるIP成長戦略の特徴がよく表れている。

単一タイトルを長期間運営するだけではなく、既存IPをモバイルやユーザー生成コンテンツなど異なる形態へ展開し、同じIPから複数の収益機会を生み出していく考え方だ。

 

■一方、「アラド戦記」は減収に

対照的に、長年ネクソンの中核を担ってきた「アラド戦記」フランチャイズは前年同期比で減収となった。

『アラド戦記モバイル』は5月のアニバーサリーアップデートや新たな課金施策が寄与したものの前年同期比で減収。中国PC版『アラド戦記』も4月の新シーズンアップデートの立ち上がりが低調だったほか、韓国でも前年同期の実績が高水準だったことなどから減収となった。

第3四半期についても「アラド戦記」フランチャイズ全体では前年同期比で減収を見込む。

中国PC版では7月の夏季アップデートの初動こそ好調だったものの、その後は緩やかに推移している。ただ、9月の国慶節アップデートや新レイドコンテンツの投入によって、現地通貨ベースでは前年同期比でおおむね横ばいを想定。韓国版と『アラド戦記モバイル』については減収を見込んでいる。

「アラド戦記」の減速を、「メイプルストーリー」の成長や『ARC Raiders』などの新たな柱でどこまで補えるかが、今後のネクソンを見るうえで重要になりそうだ。

 

■第3四半期は増収を見込むも、利益面には慎重さ

第3四半期累計の業績は、売上収益3940億4200万円~4067億4600万円(同12.1%増~同15.7%増)、営業利益1120億5200万円~1217億1600万円(同4.1%減~同4.2%増)、税引前利益1414億8300万円~1511億4800万円(同16.0%増~同23.9%増)、最終利益1050億8800万円~1125億0500万円(同29.4%増~同38.6%増)を見込む。

・売上収益:3940億4200万円~4067億4600万円(同12.1%増~同15.7%増)
・営業利益:1120億5200万円~1217億1600万円(同4.1%減~同4.2%増)
・税引前利益:1414億8300万円~1511億4800万円(同16.0%増~同23.9%増)
・最終利益:1050億8800万円~1125億0500万円(同29.4%増~同38.6%増)
・EPS:133.58円~143円

第3四半期については、メイプルストーリーフランチャイズの持続的な成長に加え、『ARC Raiders』やサービス地域を拡大した『マビノギモバイル』などの貢献によって、全体として増収を見込んでいる。

特に「メイプルストーリー」では、韓国版を前年同期とほぼ同水準とする一方、グローバル版では欧米向けにハイパーローカライズした夏季アップデートによって二桁成長を見込む。また、『MapleStory Worlds』については前年同期比で約2倍の成長を予想している。

『マビノギモバイル』も7月に台湾、香港、マカオへサービス地域を拡大しており、現地での堅調な立ち上がりが業績に貢献するとしている。

ただし、利益面では慎重な見方を示している。

関連タイトルの売上増加に伴うプラットフォーム利用料やロイヤリティなどの変動費に加え、『MapleStory: Idle RPG』の成果報酬型マーケティング、新作タイトルのプロモーションによる広告宣伝費、ソフトウェアサービス費用やクラウドサービス費用、人件費などが前年同期比で増加する見通しだ。増収を確保しながらも、成長タイトルへの投資やマーケティング費用などが利益を圧迫する構図となる。

 

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株式会社ネクソン
https://www.nexon.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益4751億200万円、営業利益1240億1200万円、税引前利益1404億5100万円、最終利益920億5200万円(2025年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3659
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