
独立調査スタジオのCritFieldは、Steamにおけるゲームレビュー分析レポート『Steam Reviews 202K』を発表した。同レポートは、『Steam』上の3,111タイトル・20万2,000件のレビューを分析し、開発者による公開返信率がわずか2%にとどまる現状を明らかにしている。
CritFieldは、プレイヤーとゲーム業界の関係性を研究する一環として本調査を実施した。調査対象は『Steam』上の3,111タイトルおよび20万2,000件のユーザーレビューである。ゲームのライフサイクルを発売後28日間から2年以上まで4段階に均一に分け、感情、プレイ体験、レビュー長、役立った(helpful)投票数、公式返信の有無を比較検証した。
分析結果によると、全体レビューの中で公式の開発者返信が存在する割合はわずか2%(100件中98件は未返信)にとどまる。一方で、プレイヤー側は有益な批判の選別を積極的に進めている。批判的なレビューのうち19.6%が5件以上の「参考になった(helpful)」投票を獲得した。肯定的なレビューにおける同割合が5.4%にとどまるため、批判的レビューは肯定的なレビューの3.6倍の確率でこの基準を超える。
他産業との比較において、レビューへの返信は重要な顧客コミュニケーションとして定着を見せる。飲食店分野におけるレビュー返信率は25~50%、金融サービス分野では30~40%、複数店舗を展開する大規模消費財ビジネス(小売り、金融、飲食等)では45~47%、中小規模ホテルでは48~54%に達する。他産業が公開レビューを顧客との対話の開始点として扱う一方、ゲーム業界における返信は例外的な対応にとどまる。
開発者チームは批判的レビューに対して返信を行う傾向が強く、否定的なレビューへの返信率は4.9%と、肯定的なレビューの1.2%に対して約4.3倍の差が存在する。ただし、否定的なレビューであっても95%以上は未返信のままである。また、否定的なレビューは情報量を多く含み、文字数の中央値は183文字と、肯定的なレビューの106文字を上回る。ゲームの種類別では、基本プレイ無料(Free-to-Play)タイトルの公式返信率が5.1%で最も高く、VRタイトルが3.9%、パズルゲームが0.7%と続く。
発売後もアップデートや修正を重ねて進化を続けるゲームにおいて、開発者側の沈黙は見込み購入客に対して開発スタンスや問題の改善状況を伝えないリスクを伴う。CritFieldは、顧客への計画伝達において沈黙が最も不適切な手段であると指摘している。
■関連サイト
▼CritField 調査レポート『Steam Reviews 202K』
https://critfield.com/research/steam-reviews-202k/
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