モバイル向けゲーム大手のジー・モード<2333>は、SNS向けコンテンツへの取り組みを強化している。特に今年に入ってからコンテンツリリースを強化しており、10日に1本のペースでコンテンツをリリースしていく方針だ。2010年6月末時点で3タイトルだったのに対し、2011年9月末現在は28タイトルに増加し、12月末には40タイトルを超える可能性がある。
その中心となるコンテンツとして期待されるのが、mixiやMobage、GREEなどで配信している『天空のスカイガレオン』。カードバトルゲームで、そのARPPUは、同社のコンテンツの中でも異例なほど高いとのこと。8月に実施した「ファン感謝祭 -原宿出張版-」では、リアルカード1セット1万円で販売したところ、30秒に1セットが売れるほどだったという。
主力事業である携帯電話公式コンテンツでは誰でも遊べるゲームにする必要があったが、「ソーシャルゲームでは『天空のスカイガレオン』で培った企画・開発や運営ノウハウ経験を生かし、ターゲットを絞ったコンテンツをリリースしている」(同社)とのこと。『戦国☆パラダイス』や『学園ヘタリアMobile』、『ドラゴンファーム』などはそうした観点から開発された。
同社は、もともとSNSでのコンテンツ提供で豊富な実績を持つ。SNS各社がプラットフォームのオープン化前から、ミニゲームを中心にコンテンツ提供を行ない、タイトル数はソーシャルゲームも含めて2011年3月末には62本、年内には100本を超える見通し。「TETRIS LEAGUE」もヒットタイトルだが、収益を狙うよりもメインコンテンツの集客のためのフックとして活用しているようだ。
こうした施策が奏功し、ソーシャルゲーム関連の売上も急速に増加している。2010年1~3月期のオープンソーシャル事業の売上高は1000万円だったが、2011年1~3月期には前年同期比20倍の2億0100万円となった。その後、4-6月期は15.4倍の1億8500万円、7-9月期は3.4倍の1億8500万円と堅調に推移している。
同社は、12月20日にガイアホールディングスの完全子会社となる。フィーチャフォン向け公式コンテンツの低下が予想される中、グループの中で、ソーシャルゲーム関連の売り上げをどうやって伸ばすのか。次回は、最近のコンテンツリリースの事例を見ながら、今後の展望を行なっていきたい。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ジー・モード
- 設立
- 2006年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 加藤 征一郎
- 決算期
- 12月