ザッパラス、月額有料会員の減少続く…スマホサイトの大量投入もスマホ普及の波に乗れず

ザッパラス<3770>が第3四半期の決算発表を行い、売上高12.7%減、営業利益15.3%減となり、2ケタの減収減益となった。主力のフィーチャフォン向けの占いコンテンツを中心に有料会員数が減少し、売り上げが低下したことが主な要因だった。その詳細は、すでに書いたとおり(関連記事)。 さて、同社の開示した決算短信をもとに、直近の有料会員数の推移を下表のようにまとめてみた。同社の運営するサイトの月額有料会員数とその前四半期比での増減を示したものとなっている。フィーチャフォンとスマートフォンのデバイス別では開示されていない。これを見て分かるように、スマートフォンが本格的に普及し始めた2010年4月以降、会員数を減らし、2011年7月には前四半期比20万人減となった。ここ2四半期は減少幅が小さくなっているが、これはスマートフォンサイトの増加によるものといってよいだろう。 (追記)ザッパラスの開示した決算説明会資料によれば、フィーチャフォン向けの占い月額有料会員数は前四半期比5.8万人減の138.6万人、スマートフォンについては3.3万人増の4.0万人だったとのこと。占いに限定した会員数の状況となっているため、下表に掲載した数字とは異なっている。     次表は、ザッパラスの運営するデバイス別のサイト数の推移を示したものとなっている。これを見ると、下げ幅が小さくなった2011年8-10月からスマートフォン向けサイトが急増していたことがわかる。スマートフォン向けサイトの大量投入によって、有料会員数の減少傾向に一定の歯止めをかけることに成功したものの、スマートフォンの普及という大きな波に乗り遅れてしまった、というのが率直な印象だ。同社は今後もスマートフォン向けのリリースに注力すると見られ、どこまで挽回できるかが注目される。