7月24日付の日本経済新聞朝刊は、グリー<3632>の2012年4~6月期の連結決算は、売上高が前四半期比1割減の420億円前後、営業利益が同2割減の200億円前後になり、上場以来初めて前四半期比で減益になったとする観測記事を掲載している。
報道によれば、コンプガチャの廃止や自主規制のガイドラインの策定中に、ゲームの利用を活性化するキャンペーンを自粛したことで利用者の課金が鈍ったのが響いたとのこと。コンプガチャ廃止による売上の減少は軽微だったようだとしている。ARPUも1割程度の減少だったという。
日本経済新聞では、DeNAなどとの顧客の奪い合いが激化しており、「高成長路線を取り戻せるかは、収益化していないとみられる海外事業の行方にかかっている。」と指摘している。
また、グリーでは、この報道について、「これらは報道機関の予測によるものであり、当社が発表したものではございません。」とのコメントを発表している。
なお、当サイトが証券アナリストなど市場関係者と情報交換した範囲では、グリーについては2割程度の減益は避けられないのではないかとの見方が多かったが、この報道が正しければ、おおむねその範囲内での着地だったことになる。グリー株価も9時6分現在、前日比3円安の1373円となり、ネガティブ・サプライズとは受け止められていないようだ(買い戻しの時間だった可能性もあるが)。
【追記】
午前中は、前日比38円高の1414円で取引を終えた。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632