前回話題になったトーセの業界認識のまとめ。
【家庭用ゲーム業界】
- 2010年9月に開催された任天堂カンファレンスで、「ニンテンドー3DS」の具体像が見えたことにより、次世代ゲーム機への移行が鮮明となった。
- プレイステーション3向けモーションコントローラー「PlayStation Move」や、Xbox360向け周辺機器「Kinect」の投入など、ユーザインターフェースが拡張されたものの、依然として次世代ゲーム機への端境期であることに変わりはない。
- 新たに投入されたソフトも市場を牽引するまでには至らず、「ニンテンドー3DS」をはじめとした次世代ゲーム機への期待は高まるばかり。
- iPhoneやiPadなどの販売が好調ななか、Android搭載のスマートフォンやタブレット型端末を各携帯電話会社が発売したことにより、スマートフォン市場はさらに拡大した。
- Android向けコンテンツ市場は、統一されたストアが未だ存在しておらず、ストアが乱立状態にあることに加え、個人が作成した無料コンテンツが市場の大半を占めているため、コンテンツ制作会社にとっては、安定収益を確保できるビジネスモデルを確立することが課題となっている。
- ソーシャル・ネットワーキング・サービス(ソーシャルゲーム)においては、過去の家庭用ゲーム機向けの有名タイトルが移植されるなど、カジュアルゲームが多くを占めていた市場に変化がみられた。
- 家庭用ゲームソフトは、次世代ゲーム機への端境期にあり、ゲームメーカーは、新タイトルの投入には慎重だった。
- SNSやスマートフォンの普及で、安価なカジュアルゲームが増加し、ゲーム人口を増加させる要因になった。
- そうしたカジュアルゲームに、家庭用ゲームのユーザーが流出した。
- 一部有力タイトルや、単価の安いカジュアルゲームにユーザーが集中し、ゲーム市場規模は2年連続で縮小した。
- 「iPad」が発売されたことにより、タッチタイプのゲーム開発に乗り出す企業が出てきた。
- SNSゲームについては、システム環境が外部企業に解放され、参入する企業が増加した。
- 急激に増加したSNS向けアプリケーションを開発する企業の生き残りをかけた激しい競争が始まった。
- SNS運営会社や大手ソフトメーカーによる有望ベンチャー企業の買収や出資が盛んに実施された。
- スマートフォンやSNSゲーム市場は、小型のカジュアルタイトルが多数を占め、収益性の低いコンテンツに需要が集中していることから、多くの企業が未だにビジネスモデルを確立できていない。
- 従来のモバイルコンテンツ市場からはユーザーが流出し、従来のコンテンツビジネスを圧迫する傾向が見られた。
- ただし、スマートフォン向けコンテンツ市場では、価格設定が高めの大型タイトルの配信が始まっている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社トーセ
- 設立
- 1979年11月
- 代表者
- 代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
- 決算期
- 8月
- 直近業績
- 売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4728