ドリコム<3793>は、本日(1月31日)、第3四半期(4~12月期)の決算を発表し、売上高63億4200万円(前年同期比34.2%増)、経常利益3億6800万円(同64.0%減)、四半期純利益1億1500万円(同88.7%減)だった。増収減益となった。
主力のソーシャルゲームサービス事業において、成長軌道への回帰に向け、ユーザー満足度向上を目指し運用への再注力するとともに、ゲームのスマートフォン対応を進めたことにより、ユーザーの活性化が進み売上の伸長を実現した。費用面では、全社的に取り組んできたコスト削減活動も奏功した。特別損失として、子会社Snout Sdn. Bhd.の株式を譲渡したことに伴い、1億5300万円の特別損失を計上した。
セグメント別の状況は以下のとおり。
■エンタメウェブは、売上高57億6400万円(同35.8%増)、セグメント利益4億9300万円(同53.6%減)だった。「陰陽師」、「ビックリマン」、「ちょこっとファーム」の3タイトルの再加速に向けて、イベント開催等の運用に注力するとともに、ゲームのスマートフォン対応を行った。この結果、ARPPUが上昇し、スマートフォン移行ユーザーの離脱が減少したことで、前四半期比で既存ゲームの売上高が増加した。また、伸び悩んでいた外部運用のゲームを内部運用に切り替えたところ、新規ユーザー獲得とユーザー活性化に成功した。
このほか、スマートフォン向けゲーム「Reign of Dragons」は10日間で60万ダウンロードを達成する堅調なスタートを切った。ソーシャルラーニング事業では、ソーシャルゲームで培ったノウハウを活かし、2つのアプリで実験的に広告出稿を行った。また、来期提供予定である3本目のアプリの企画開発を開始した。
■マーケティングソリューションは、売上高6億1500万円(同25.3%増)、セグメント損失1億2400万円だった。掲載メディアの増加に向けた営業努力を続けたほか、大手ポイントサイトへの動画広告導入が進展したことで視聴数が増加し、動画広告の売上は計画通り拡大した。他方、動画広告以外の通常リワード広告は出稿数、視聴数ともに軟調に推移した。
■業績は復調
第1四半期からの累計では減益となったが、第3四半期だけで見ると、業績面では復調した。GREEランキングやmixiランキングでもトップ20に入るタイトルが増えてきたように復調傾向にあることが伺えたが、業績面にもはっきりとでてきた。第3四半期の売上高は21億8200万円、営業利益2億円、経常利益2億0200万円、四半期純利益2200万円だった。前四半期に比べて、売上高は横ばいだが、損益面では黒字に転換している。
■2013年3月期の見通し
2013年3月期は、売上高80億円(前期比11.3%増)、営業利益1億円(同92.6%減)、経常利益1億円(同92.6%減)、当期純利益6000万円(同92.5%減)を見込む。従来予想からは変更なし。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793