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【CEDEC 2020】KLab、『スクスタ』の超高品質な3Dライブ演出を表現するための制作概要とオリジナルTimelineツールに迫る

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コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、9月2日~4日の期間、オンラインにて、国内最大のゲーム開発者向けカンファレンス「コンピュータ・エンターテインメント・デベロッパーズ・カンファレンス 2020」(CEDEC 2020)が行われた。

本稿では、最終日9月4日に行われたKLab<3656>のセッション「『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』(スクスタ)のライブ演出制作秘話~超高品質な3Dライブ演出を表現するための制作概要とオリジナルTimelineツールについて」の模様をお届けする。

本セッションでは、『スクスタ』にて公開される3Dライブ演出を実現するための制作概要や、その映像を超高品質に表現するため独自に開発されたUnityTimeline用のカスタムTrackについて、3Dライブ演出を構成するために必要となる演出要素の概要を交えて紹介された。


▲左から、KLabGames事業部 FXアーティストの大貫詩織氏、伊東勇輔氏、グラフィックスエンジニア/テクニカルアーティストの細田翔氏。

まず、大貫詩織氏が、制作体験を踏まえたライブ演出内容の構築を紹介。

『スクスタ』のMV映像を作るに際し、リアルライブやゲーム、アニメなど『ラブライブ!』の多様なメディアコンテンツを基に映像研究をし、構成すべき演出要素の洗い出しと考察を行った。

「映像研究を行う中で、ライブ演出を構成する要素はこんなにも多くの構造から成り立っている、という気付きがあった」と大貫氏。一度に表現できる要素が多い分、ライブ全体の演出内容もやれることが多く、表現方法は自由自在とした。


▲ライブ演出は様々な要素の組み合わせを映像に集約させる事は非常に膨大なアイデアが必要で、同時に曲のストーリーを考慮しバランス良くまとめることも大切。

映像研究から、原作の世界観を担保しつつ、ライブに必要な要素の基本セットを組み合わせて制作されたライブ演出は、「『スクスタ』オリジナル機能を搭載したトラックの表現力も相まって、当初実装されていた機能の中での映像のクオリティは、非常に高い状態で完成させることができた」(大貫)そうだ。

また、原作の世界観を担保しつつ、さらに『スクスタ』ならではの特殊演出をライブに入れる事で、新しい映像表現による付加価値をユーザーを提供したいと考え、模索した。

そして各楽曲に対し、何か1カットだけでも『スクスタ』のオリジナル演出を入れようと、楽曲のイメージ、歌詞、メンバーの性質、楽曲が作られた背景など、様々な観点から独自の演出を各楽曲に盛り込んだ。

そうすることで、「原作の世界観に加え、新しいライブ映像体験の提供と『スクスタ』らしいオリジナル表現方法を確立させることができた」と大貫氏は語った。


▲空間に流れ星や本のエフェクトを出す3Dならではのメリットを活かした演出。ディスプレイに様々なテイストのデザインの映像を表示させて楽曲の世界観を演出した。

その他、ライブ演出の方向性を決める際、いくつかの観点から詰めていくという手法も紹介。大貫氏はこれら手法について、「3Dライブ演出だからこそできる工夫を取り入れながら制作を行っている」とした。








■UnityのTimelineでここまでできる!

続いてのパートでは、『スクスタ』独自の制作環境に関して伊東氏が発表。

『スクスタ』のライブ演出制作にあたり、「原作PVやリアルライブを少しでも再現するためより細かく演出をつけたい」「1曲でも多くの楽曲を実装したい」という要件があったそうで、それらを効率よく制作するため、『スクスタ』ではUnity標準のTimeline機能を採用。



開発当初はUnity標準のTimeline機能が未実装だったため、独自のライブエディタを開発したそうだが、「開発途中でUnity標準のTimeline機能が登場した」と、伊東氏は採用の経緯を振り返った。



Unityには、AnimationやPrefabなど、性質が違うものを扱うために標準でいくつかのTrackが用意されている。『スクスタ』のライブ演出で使われる標準Trackが以下3点だ。



Timelineには「操作が直感的でデザイナーが扱いやすく導入しやすい」「エディタ上で再生しながら確認、調整ができ、トライ&エラーを繰り返し行う事ができ品質向上につながる」「拡張性に優れ、プロジェクトに合わせた効率の良い環境を作ることできる」といったメリットがある。

ただ、「『スクスタ』でTimelineを使う上でデメリットもある」と伊東氏。

Unityの標準Trackだけでも、ある程度作る事ができたが、「全てをアニメーションファイルだけで制御にすると、そのファイルが大量に出来てしまい制作コストが高くなる」という。

また、「色味などを決め打ちする事になるためゲームならではの条件付けが難しい」と加えた。

しかし、これらデメリットはTimelineの拡張、つまり『スクスタ』のオリジナルTrackを開発することで解決できたという。



▲『スクスタ』では演出制作に特化したオリジナルTrackが20程あり、これらと標準Trackを組み合わせる事で効率よく多くの表現をすることが可能になった。

続いてオリジナルTrackを用いたライブ演出の制作手法について。



『スクスタ』のライブ演出は、Timeline機能を使う事で、ライトやエフェクトなど複数要素を楽曲ごとに個別に制御して細かく作っている。

ライブ演出全体を構成する要素は、全体の色味やライトの表現をするライティング演出、ステージを装飾するディスプレイやエフェクト、ペンライト等を表現するステージ演出、そして映像にリアリティを持たせリッチに見せるためのポスト処理に、大きく分けることができる。












また、『スクスタ』はメンバー全員が違う動きをするフォーメーションダンスを採用しているため、ここまで演出を盛り込むと負荷の問題が出てくる。

そのため「ライブ演出ではいくつかの負荷の最適化を行っている」と伊東氏は明かした。



最後に伊東氏は、「『スクスタ』開発チームにはデザイナーに理解があるエンジニアが多く、より魅力的なグラフィックになるよう密に連携できたことで、ライブ演出の品質を大きく上げる事ができた」とコメントした。

■負荷対策について

最後のパートでは、細田氏が負荷対策について解説。

まず、ポストエフェクトの軽量化については、Unity公式アセットのPost Processing Stack v1を軽量化して利用。

そしてDoFは解像度だけでなく、ブラーのアルゴリズム変更による軽量化も行ったという。



また、Flareのエフェクトについて、Post Processing Stack v1には存在しないため『スクスタ』独自に追加実装。Flareを実装した背景として、よく使うオーバーレイエフェクトを軽量化する目的があり、Uberシェーダーの中で実装したそうだ。





▲3D描画全体の軽量化も行った。

次に細田氏は、カスタムシェーダーによる軽量化と品質向上として、ペンライトシェーダーについて説明した。

開発当初、「ペンライトにUnity標準のParticleSystemを利用していが、それにより2つの課題が発生した」と細田氏。

1つはCPU負荷。同システムはParticle数に比例してCPU計算が増えるという特徴があり、いずれも毎フレーム必要な計算となり、ペンライト本数が多い場合CPUにかなり大きな負荷がかかる。

そしてもう1つは、ライブ編成と連動した動的なカラー指定ができないこと。そこで、これらの課題を解決するためにペンライト専用シェーダーを導入したという。



▲ペンライトの動きは、ペンライト用のTimelineのカスタムクリップから動作モードとして指定できる。

また、『スクスタ』ではサウンド用ミドルウェアとしてCRIを使用。CRIのビートシンクに連動させ、ペンライトの速度を自動的に同期する仕組みを実装した。そうすることで、ペンライトのスピード調整の工数削減ができたそうだ。

加えて、楽曲の途中でテンポや拍子が変わる曲に対応したほか、さらにライブ編成に応じたカラー指定も可能になったという。


▲専用シェーダーによって負荷が削減でき、かなり大量のペンライトを動かすことを実現。

最後に全体のまとめとして、大貫氏が以下のようにコメントした。

「これらの内容を基に『スクスタ』のライブ演出は日々制作されています。開発チームは今後も制作環境における様々な機能拡張、シェーダー等の開発、新しい映像表現の模索といったチャレンジを続け、今後もユーザーに喜んでもらえるゲームの提供を行っていきます」(大貫)

 
■『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルALL STARS』
 

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企業情報(KLab株式会社)

会社名 KLab株式会社
URL http://www.klab.com/jp/
設立 2000年8月
代表者 森田英克
決算期 12月
直近業績 売上高311億円、営業利益16億円、経常利益16億円、最終利益3億8千万円(2019年12月期)
上場区分 東証一部
証券コード 3656

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