IGポート、11月中間の営業益は142%増の7.6億円 電子書籍と版権収益好調、一部アニメ作品の収益改善

IGポート<3791>は、この日(1月14日)、2021年5月期の11月中間期の連結決算を発表し、大幅増益で着地した。


【決算数字】
・売上高:51億4100万円(前年同期比17.7%増)
・営業利益:7億6400万円(同142.3%増)
・経常利益:7億8500万円(同150.7%増)
・最終利益:5億7400万円(同221.7%増)


同社では、増収増益となった要因について、映像制作事業の納品した一部の作品について収益が改善したことに加えて、出版事業(電子書籍)の売上増加と、版権事業における作品二次利用の収益配分の計上が主な要因としている。

 


セグメントの経営成績は次のとおりである。

① 映像制作事業
売上高は28億5800万円(同0.5%減)、営業利益は2億1000万円(同22.0%増)となった。劇場用アニメ「Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編」「劇場版BEM~BECOME HUMAN」、テレビ用アニメ「NOBLESSE-ノブレス-」「MARS RED」「GREAT PRETENDER」等、その他CМ用・ゲーム用・遊技機用のアニメを制作した。映像制作事業では、引き続きCG制作費や外注費の高騰、制作期間の長期化により厳しい状況が続いているが、納品した一部の作品について改善がみられた。

② 出版事業
売上高は9億1900万円(同33.3%増)、営業利益は1億5900万円(同151.8%増)となった。月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「魔法使いの嫁14巻」「リィンカーネーションの花弁12巻」「転生貴族の異世界冒険録5巻」等、定期月刊誌6点、並びに新刊コミックス・書籍54点を刊行した。また、既刊コミックスの「リィンカーネーションの花弁」「転生貴族の異世界冒険録」は、特に販売好調であった。書店向け出版売上は前年同期並みとなったが、電子書籍売上は新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要の影響もあり好調に推移している。

③ 版権事業
売上高は12億4400万円(同81.5%増)、営業利益は4億5900万円(同192.7%増)となった。「GREAT PRETENDER」「攻殻機動隊」「進撃の巨人」「ハイキュー!!」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。大型作品の公開や放映などにより、前年同期と比較し映像マスター及びコンテンツ資産の減価償却費が増加した。

④ その他事業
売上高は1億1800万円(同0.4%増)、営業損失は600万円(前年同期は2400万円の営業損失)となった。雑誌のイラスト描きやキャラクターの商品販売、スマートフォン向けアプリ等を展開している。


 
■2021年5月通期の予想を上方修正

2021年5月通期の業績予想を上方修正した。修正内容と修正率は以下のとおり。


【修正予想】
売上高:95億8800万円(前回予想96億2100万円)
営業利益:4億6200万円(同2億3800万円の利益計上)
経常利益:4億7800万円(同2億5500万円の利益計上)
最終利益:2億5900万円(同1億5000万円の利益計上)


【修正率】
売上高:0.3%減
営業利益:94.1%増
経常利益:87.5%増
最終利益:72.7%増

 
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