ゲーム株概況　好業績見通しのサイバーエージェントがS高　ガンホーなど決算失望組は売り続く

11月1日の東京株式市場ではサイバーエージェント<4751>株が取引制限値幅の上限（ストップ高）である前日比500円（18.7％）高の3175円まで買われた。前日に2013年9月期の連結決算と2014年9月期の業績見通しを発表（関連記事）。今期の営業利益が200億円と前期比ほぼ倍増を見込んでいることが好感された。もっとも、enish<3667>、ドリコム<3793>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が引き続き売られるなど、モバイルゲーム関連は下げる銘柄が目立った。

サイバーエージェント株のきょうの高値である3175円は、株式分割などを考慮すると、2006年1月以来、約7年10か月ぶりの高水準だ。前日の決算説明会でサイバーエージェントの藤田晋社長は、営業利益目標200億円を「保守的」と表現し、Amebaなども投資回収期に入ったと明言するなど、業績への自信を感じさせる発言が続いた。市場ではAmebaの収益化を好感する声は多く、一部の外資系証券では目標株価を引き上げる動きもあったようだ。

１日の取引終了後に決算発表を控えていたボルテージ<3639>は取引終了にかけて急速に買われた。終値は84円（7.6％）高の1187円。決算内容への思惑が広がったとの見方があった。コーエーテクモHD<3635>は86円（7.7％）高の1200円で取引を終えた。一部国内証券会社が投資判断を引き上げたことが買い材料となったもよう。

決算内容が失望を誘った銘柄は売りが続いている。ガンホーは4日続落し、終値は1200円（2％）安の6万400円だった。enish、ドリコムも下げがきつい。ソーシャルゲーム業界の成長鈍化を意識させるような決算内容が相次いでいるため、ほかの銘柄も売りが優勢だった。


以下、1日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	コード	終値	前日比	前日比率
サイバーエージェント	4751	3,175	500	18.69%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,200	86	7.72%
ボルテージ	3639	1,187	84	7.62%
アドウェイズ	2489	1,970	130	7.07%
ＧＭＯインターネット	9449	1,130	16	1.44%
ディー・エヌ・エー	2432	2,152	13	0.61%
セガサミーＨＤ	6460	2,526	11	0.44%
任天堂	7974	11,060	40	0.36%
モブキャスト	3664	1,660	4	0.24%
アクセルマーク	3624	868	0	0.00%
ケイブ	3760	99,200	0	0.00%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	1,568	-12	-0.76%
ネクソン	3659	1,131	-15	-1.31%
トーセ	4728	674	-12	-1.75%
コナミ	9766	2,325	-42	-1.77%
バンダイナムコＨＤ	7832	1,817	-33	-1.78%
ガンホー・オンライン	3765	60,400	-1,200	-1.95%
オルトプラス	3672	4,410	-95	-2.11%
グリー	3632	826	-19	-2.25%
ドリコム	3793	86,000	-2,100	-2.38%
日本ファルコム	3723	1,011	-29	-2.79%
エイチーム	3662	2,470	-80	-3.14%
マーベラスＡＱＬ	7844	587	-19	-3.14%
ＫＬａｂ	3656	760	-26	-3.31%
カプコン	9697	1,770	-63	-3.44%
コロプラ	3668	2,498	-91	-3.51%
クルーズ	2138	3,635	-135	-3.58%
エイティング	3785	2,008	-82	-3.92%
ｅｎｉｓｈ	3667	2,765	-124	-4.29%
日本一ソフトウェア	3851	793	-37	-4.46%