バンダイナムコホールディングス<7832>の2011年3月期の連結業績は、売上高3941億円(前期比4.1%増)、営業利益163億円(同767.3%増)、経常利益163億円(同759.6%増)、当期純利益18億円(前期299億円の赤字)だった。
同社では、トイホビー事業の国内定番キャラクター玩具やカード商材が好調に推移したことに加え、リスタートプランに基づき実施した施策により、コンテンツ事業やアミューズメント意志説事業も一定の成果を上げた、としている。
営業利益、経常利益に比べて、当期純利益の伸びが小さいが、これは、投資有価証券評価損や資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額、東日本大震災によるアミューズメント施設を中心とした特別損失を計上したため。
セグメント別の状況は以下のとおり。
■トイホビー事業は、売上高1583億円(前期比6.4%増)、セグメント利益138億円(同28.1%増)だった。「仮面ライダーオーズ/OOO」、「ハートキャッチプリキュア!」など定番キャラクター玩具や、「ドラゴンボールヒーローズ」や「プロ野球オーナーズリーグ」などカード商材が好調だった。
■コンテンツ事業は、売上高1799億円(同7.4%増)、セグメント利益30億円(前期77億円の損失)だった。「NARUTO -ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2」がワールドワイドでミリオンセラーとなったほか、「GOD EATER BURST」などが人気だった。ソーシャルゲームゲーム「ガンダムロワイヤル」も好スタートを切ったという。
■アミューズメント施設事業は、売上高623億円(前期比4.6%減)、セグメント利益17億円(同524.4%増)だった。「ウルトラマン」、「仮面ライダー」、「たまごっち」などのキャラクターの世界観を体感できる差異化された店舗が好調に推移した。
■2012年3月期の見通し
2012年3月期は、売上高4000億円(前期比1.5%増)、営業利益165億円(同1.0%増)、経常利益165億円(同0.6%増)、当期純利益80億円(同332.8%増)を見込む。
トイホビー事業では、「仮面ライダーオーズ/OOO」、「海賊戦隊ゴーカイジャー」、女児向けの「スイートプリキュア♪」などの定番キャラクター玩具、デジタルカードゲームや「プロ野球オーナーズリーグ」などのカード商材の展開を強化する。海外では、Power Rangersシリーズの2年ぶりの新作となる「Power Rangers SAMURAI」なども投入する予定。
コンテンツ事業では、家庭用ゲームソフト「ACE COMBATASSAULT HORIZON」などの国内開発の人気フランチャイズタイトルを中心に国内外へ向けて展開し、収益性の向上を図る。ネットワークコンテンツでは、他のカテゴリーとの連動をはかりつつ、ソーシャルゲームやオンラインゲームを強化する。
アミューズメント施設事業では、東日本大震災の被害により4店舗が営業を休止しているが、節電への協力を行いつつ、グループのキャラクターの世界観を体感できる差異化した店舗を推進する、としている。